山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

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【遭難カルテ105】 高校総体で引率教諭不明に

【概要】
23日午後5時20分ごろ、大峰山系で開かれている全国高校総体登山大会に参加中の徳島県立脇町高校教諭の男性(43)=阿波市網懸=が道に迷っていると、地元の男性が奈良県警吉野署に通報した。午後8時ごろには大会本部から中吉野署に通報があった。男性は同校登山部監督。競技中に遭難した恐れがあるとみて、24日早朝から一帯を捜索する。男性は23日午前6時20分ごろ、同県上北山村の和佐又ヒュッテを出発。各校の監督は集団で、縦走する選手の列の後ろについたが、午前10時半ごろ靴底が破れ、はぐれたらしい。午後3時過ぎ、山中で一般の登山者が一人で歩いている男性に出会った後、行方が分かっておらず連絡が取れなくなった。通報した男性がすれ違った際、自分の名前と高校名などを告げ、「道に迷った。今から下りる」と話したという。競技は21日から24日までの予定。23日は選手と監督計約230人が参加し、この日は同村の行者還トンネル東口を目的地にしていた。
(毎日新聞、徳島新聞よりデータ引用・抜粋。遭難男性は実名)


【考察】
インターハイ登山競技中の遭難です。
生徒の遭難なら、もっと大騒ぎになると思いますが、今回はあまり報じられていません。
指導する側の「監督」が道に迷うとは…と、批判するのは簡単です。
遭難した教諭の山に関する個人データがほとんどありませんので、一般論としてその背景を考えてみます。

高校の部活に山岳部・登山部があれば、教員のうちで誰かが顧問・監督になる必要があります。
山の経験者がいない場合でも、誰かがならなくてはならないわけです。
この場合、校長や教頭など管理職は顧問・監督になるケースはまずありません。

つまり、「監督」という立場ながら、「全く山の経験がない」ケースもありうるわけです。

また、高校総体では荷物の重さこそ違っても、選手と監督は同じコースを歩くことになります。
すべての運動部顧問教員の中で、「本番」が最もハードな競技に位置づけられると思います。
生徒たちは普段のトレーニングを積んでいるはずですが、顧問教員は合宿についていくほかは自主トレをするほかはありません。
山が趣味なら、大して苦にならず、それも出来るかと思います。
が、経験もなく、趣味でもない場合、とてつもない重荷となります。
「指導すべき立場なんだから」という批判はあるかと思いますが、少々酷な面もあると思います。

強力な指導教員の下で鍛錬を積み、県総体を勝ち抜きインターハイへ…そんな学校もあります。
一方で、そうでない学校も現実には存在します。
例えば、教員が異動で去り、上級生が下級生に技術などを伝えているケースです。
また、高校山岳部の衰退から毎年参加校が減り、「全国」がかなり近い競技だともいえます。
参加校が少ない場合、「タナボタ」でインターハイ…というケースもありうるわけです。

高校登山部の監督、確かに職務の一部ではあります。
が、現実には「監督=熟練者」とはなりえない、ということです。
むしろ、大会本部の運営方法に問題があるのかもしれません。
また、競技登山のあり方自体を考えてみる機会かもしれません。



==========追記(06.08.24)==========

毎日新聞によると行方意不明の教諭、24日朝に山中で無事を確認されたとのこと。


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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2006/08/24(木) 12:01:12|
  2. 遭難カルテ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<【遭難カルテ106】 北アで滑落の59歳死亡 | ホーム | 【日々是好日78】 意外に多い「病気」遭難>>

コメント

高校総体をもう止めては

60年も昔、本来、時間・数値で競うことが目的でない「登山」を、文部官僚と体競役員の野合で国民体育大会の一部門に入れた流れを受けた高校総体は、このあたりでもう止めた方がいいのではないでしょうか。

国体ルートの新道開設による自然破壊は言い古された話題ですが、この度のコース作りでも、必要のない樹木が切り払われて、かりだされた地元村民の顰蹙をかいました。

道迷い先生については、知人の奈良岳連の幹部がテレビで「左に行くところを右に行ったのでしょう」と語っていましたが、管理人さまの上記の分析が当っているのでしょう。山岳遭難のレベルの話ではないようです。

生徒が「いい先生ですから信じています」とテレビカメラに語っていました。数ヶ月前、同じ大峰山系で死亡事故を起したツアーリーダーについて、参加者が「リーダーは良い人です。非難しないで下さい」と取材記者に頼んだ言葉と重なります。すでに、「教育」の問題ではありません。
  1. 2006/08/25(金) 18:57:58 |
  2. URL |
  3. HIKO #b4jxZAz.
  4. [ 編集]

Re:高校総体をもう止めては

HIKOさまへ。

私も高校山岳部の出身です。
多少なりとも「高校総体」の洗礼は受けています。
ま、競技についてはあまり熱心な方ではなかったと思いますが。

高校総体や国体における登山競技、その存在の必要性については疑問が残ります。
はっきり言えば、なくてもいいとも思います。
いずれ、ひつとの話題として書くべきかと思っています。

「いい先生」や「いい人」は、山における「いい指導者」の用件のひとつに過ぎないと思います。
ですが、かばうときにはなぜか前面に出てきます。
良くも悪くも、ある意味で非常に日本人らしい一面かと思います。

「いい人」や「いい先生」、山において「いい指導者」とイコールではないことは、誰しも分かっていると思うんですが…。
  1. 2006/08/26(土) 04:23:05 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

感覚・歯車

見ず知らずの人間が片言隻語で語り合うMLやブログは得てして誤解を招き、感情的になって無用の混乱を起しがちですが、私が、「いい先生」「いい人」の単語を投げかけただけですのに、私の想いを的確に表現して戴けたことに驚いています。
私の経験では稀有なことです。当然、両者の登山観、人生観、年齢等々大きな違いがあるにも拘らずこの様な稀有な体験をさせて戴けることは、ともすればネットの闇ばかり考えてしまう私には元気がでる有難いことです。

いつも、主題から離れた余計なことばかり言いまして申し訳ありません。
  1. 2006/08/26(土) 15:31:41 |
  2. URL |
  3. HIKO #b4jxZAz.
  4. [ 編集]

Re:感覚・歯車

HIKOさまへ。

私もこれまで、いろいろな人に足りない言葉をずいぶんと補ってもらっています。
双方向メディアの良い面ではないでしょうか。

時には思いがすれちがったりもつれたすることもあるでしょう。
ですが、誤解があれば、それを解くように、できることをすればいいのではないでしょうか。
たとえ議論が平行線に終わったとしても、相手を尊重することを忘れなければいいと思っています。

「ネットの闇」については、認識の中においておく必要がありますが、「闇」ばかりではないと思います。
感情的になってしまうと、「闇」に引きずり込まれてしまうような気がします。
負の感情はいったん置いておいて、深呼吸をしてからもう一度考えるようにしています。
とはいっても、完全に感情を抑え切れるとは言えませんが・・・。

なお、主題から発展していく内容でしたら、離れても問題ありません。
むしろ、そういう中に新たな真実があるかもしれない。
そう思っていますので、気にしないで下さい。
  1. 2006/08/26(土) 17:26:45 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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