山道を行く

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【道具を語る11】 コッヘル・食器の素材

コッヘルなどの食器類にチタン製品があふれかえるようになりました。
それ以前は、基本的にアルミ製品が主力でした。
何で今、チタン製品なのか…ということを、素材の面から考えてみました。


●重量
比重(g/cm3)を比べると、アルミ2.7に対しチタン4.51。
同じ体積なら、チタンのほうがアルミの1.7倍近く重いことになります。
てっきりチタンのほうが軽いと思っていたんですが、これには驚きました。
同じ厚さの金属板から食器を形成すれば、アルミよりチタン製のほうが重くなるわけです。
ですが、実際の商品では、若干ですがチタン製のほうが軽くなっています。


●硬度
モース硬度換算によると、チタン9に対しアルミ2~2.9。
チタンのほうが4倍前後の固さということになります。
厚みを多少薄くしても、強度的には大丈夫、ということになりそうです。
チタンのほうが固いため、薄い板から形成できるのです。
極端な言い方をすれば、チタンは厚み半分でも強度はアルミの2倍前後、重量は1割5分引き、みたいな感じでしょうか。
アルミのコッヘルは使っているうちにベコベコになりますが、チタン製はしっかりとしています。
このしっかり感と軽量さが、売れる理由なんでしょうね。


●熱膨張率(10-6・℃)
加熱したときの膨張の度合いを示す数字です。
アルミ23.5、チタン、8.9。
加熱するとアルミの方が大きく膨張する、ということです。
この膨張と、冷めたときの収縮を繰り返したとき、アルミの方がその振幅が2.5倍前後。
どうりでコッヘルの底がボコボコになっていくわけです。


●熱伝導率(J・m/s・m2・℃)
熱の伝わりやすさのことです。
アルミ0.53に対し、チタンは0.041。
10倍以上の差があるんですね。。。。
アルミの方が鍋全体に熱が伝わりやすい⇒うまいメシができる。
これは明らかでしょう。
ご飯を炊くなら、チタンよりアルミですね。
逆に熱が伝わりにくいことから言えば、チタンのカップは飲み口が熱くなりにくいと言えそうです。


●比熱(J/kg・℃)
簡単に言えば、熱しやすさ、ということです。
アルミ0.215に対して、チタン0.13。
アルミの方が温めるのに1.5倍以上の熱量を必要とする、と言うことです。
燃料の消費の差を考えれば、チタンの熱伝導率の低さもあり、微妙な感じがします。
また、アルミはチタンと比べれば「熱しにくく冷めにくい」わけです。
これは、ご飯を蒸らすときには武器にもなりえます。





さて、素材のみで考えると、コッヘルの特性が見えてきます。
うまい飯を炊くなら、アルミ。
原料の価格も安いので、商品価格にも反映されています。
少々値は張るけれど、軽くて丈夫なのはチタン。
特性からカップに向いていると思われます。
まあ、金額や重量の差は、人それぞれのとらえ方があると思いますが…。


チタンだらけの昨今。
アルミもなかなかいいもんだなぁ…と思いました。


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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2006/11/11(土) 20:04:40|
  2. 道具を語る
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:9
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コメント

はじめまして

アルミ鍋は、むかーーしから数えて15年以上ものもありますが、まだまだ現役です。詳しい解説で驚きました。いろいろと内容豊富ですね・・・。いろいろ教えてください。また遊びきます。今後ともヨロシクです。
  1. 2006/11/11(土) 22:14:45 |
  2. URL |
  3. mijinco #Bxs8UUx.
  4. [ 編集]

mijincoさまへ

はじめまして。

まあコッヘルの素材、知らずに使っていても問題はないんですがね(笑)。
こういう見方もたまにはいいかと思って調べてみました。
理科系知識はほぼ死滅状態なので、なかなか。。。
学生時代にもう少しまじめに勉強していればよかったなぁ・・・と。

いつでものぞいてください。
こちらこそよろしくお願いします。
  1. 2006/11/13(月) 11:30:22 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

コッヘル

昔はアルマイト製の食器などがあったように思います。その後、強度と耐腐食性でステンレス、軽さでアルミという時代がありましたね。
アルミのコッヘルは軽いんですが、ぶつけると凹むのが難点。
チタンという素材は加工がしにくいのであまり一般用途には普及しなかったような気がします。最近は加工技術が向上したのかな。チタン製品多くなりましたね。
一時期、アルミニウムの食器がアルミイオンの健康問題(実際には溶け出ることはないんですが)が話題になって、その際、チタンが普及したのではないかと思いますけど?
  1. 2006/11/13(月) 17:21:12 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

Re:コッヘル

おーのさまへ。

アルマイト製品というのはアルミに表面加工(アルマイト加工)をしたものを言うようです。
表面加工したものまではデータが集められませんでした。
酸化・腐食というアルミの弱点をカバーするために施されていた、と記憶しています。
古くなるとはがれてくるんですけどね・・・。

ステンレスもざっと調べました。
大雑把に言うと、鉄並みに重く、熱伝導率はかなり低い・・・。
あまり登山用の鍋には適していなかったようです。
家庭用なら重量をある程度無視できるので、5層構造やらなんやらで弱点をカバーしていたようです。
カップ類以外では、今ではめっきり目にすることがなくなりました。

確かにアルミイオンの問題、一時騒がれましたが、特に問題ないのではなかろうかと思います。
細かなことでも健康問題になると大騒ぎになるところがありますからね・・・。

チタン自体がかつて「ハイテク素材」なんていわれていました。
加工技術の進歩が普及に大きく寄与していると思います。
日本ではほとんど産出されない金属のようです。

アルミの健康問題が持ち上がったのとチタンの加工技術が進歩したのがほぼ同時期に重なったんでしょうね。
ですが、大きなサイズのコッヘルは、いまだアルミの独壇場のようです。
これはそれぞれの素材の特性を考えた上でのことなんじゃないか、と思っています。
  1. 2006/11/13(月) 18:28:23 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

一~二人分の食事をつくるコッヘルですが

大きいコッヘルの容量はどれくらいのものをお持ちですか?よく市販されているのは800ml前後のようですが、ラーメン二人分を一度につくるには厳しいですかね?折って入れればはいるのでしょうか。
  1. 2006/11/14(火) 10:21:03 |
  2. URL |
  3. tyahan #-
  4. [ 編集]

大きさは様々

たとえば、クッカーなどのメーカのパール金属の電子カタログを見てみると。。。

http://catalog.p-life.co.jp/front1/index.asp?b1=11

いろいろな大きさのコッヘル(クッカー)がありますよ。でも、折りたたんでは入りませんね。大きなものはかさばりますから、もちろん、何人かで行くときは分担して持っていくことになります。
山食事の猛者は大きな鍋をザックに結び付けて持って歩く連中もいるかと。(なに作るんでしょうね?)
ま。800mlのものでもがんばれば(スープを少なくするなど)2人前までは可能かと。^_^;
  1. 2006/11/14(火) 11:06:10 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

tyahanさま&おーのさまへ

まとめレスですがご容赦ください。

800mlではラーメン2食はちょっと厳しいかもしれませんね。
ま、やってできないことはないと思いますが・・・。

ラーメンは、割る・折る・煮ながらほぐす…という作業です。
あんまりきれいにコッヘルに収まらないんですよね。。。
あとはスープ少な目で、粉末スープは味見しつつ・・・です。
全部入れたら、結構辛いですよ(笑)。

エバニューのHPにもいろいろ出てます。
http://www.evernew.co.jp/outdoor/ebook/index.htm
  1. 2006/11/14(火) 23:36:49 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

でかい鍋は重かったです。

おーの様、管理人様、ありがとうございます。
知り合いは1,6㍑の大鍋から小鍋、カップまですべてステンレスのクッカーセットを持ち歩いていまして。。。
べんりそうでしたけど、異常に重いんですよね(笑)。ゆうに2kg以上ある感じでした・・・

商品頁をちょっとみた感じでもいろいろありますね。
近くのスポーツ屋いったら、超ヘビー級のステンレスセットか、アルミの小型ソロクッカーセットしかなかったので。
いろいろ悩んでみます、備品購入の悩みは非常に楽しいですね。
どのみち初心者で冬山はやらないので、ゆっくり悩むことにします^^)
  1. 2006/11/16(木) 10:50:05 |
  2. URL |
  3. tyahan #-
  4. [ 編集]

Re:でかい鍋は重かったです。

tyahanさまへ。

ステンレス、耐久性や高級感などの利点はあるのですが、重量というのが最大の弱点ですね。
それが分かった上で遣うのであれば問題はありません。
正解はひとつではないと思いますよ。

まあ、食器の素材は生死に直接関わるものではないので、ご自分で「よい」と思ったもの、自分に合っているものを使えばいいのではないでしょうか。



>いろいろ悩んでみます、備品購入の悩みは非常に楽しいですね。

そうですね。
これはいくら悩んでも楽しいものです。
道具へのこだわりの、ひとつの形だと思います。
  1. 2006/11/16(木) 16:36:16 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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