山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

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【遭難カルテ130】 八ヶ岳・赤岳で4人重軽傷

【概要】
6日午後3時15分ごろ、八ケ岳連峰・赤岳(2899メートル)の西壁の岩稜で、登山中の4人が標高約2300メートルの岩場から落下したと、家族から長野県警に通報があった。4人はヘリで救助されたが、宮城県山元町、山岳ガイド、志小田清光さん(51)が足や右手首を骨折する重傷。東京都板橋区の公務員女性(58)が肝臓破裂、新潟市の無職女性(60)が両ひじ関節脱臼などでいずれも重傷。岡山市の無職女性(65)は軽傷。4人が赤岳西壁の主稜を登はん中、1人が落下。ザイルでつながっていた3人が引きずられて落ちたという。女性3人は登山ツアーに参加した仲間とみられ、男性が提出していた登山計画書によると、4人は6日に茅野駅で合流し、赤岳鉱泉に泊まって、8日に同駅で解散する予定だったという。
(毎日新聞・信濃毎日新聞よりデータ引用・抜粋)


【考察】
情報自体は入手していたのですが、忙しさにかまけて放置していました。
少し古い話で申し訳ないのですが、続報も出てこないので…。
言い訳はこれぐらいにして。

今回のルート、初級(?)のバリエーションで、いわゆる有名どころのひとつです。
今月、友人からお誘いのあったルートですが、仕事の都合がつかず、断念しました。。。
(言い訳の次は愚痴…すみません。。。)

志小田氏は日本山岳ガイド協会の会員です。
同協会の会員名簿(平成18年5月16日現在)に、彼の名前がありました。


今回考えたいのは、冬季バリエーションルートにおけるガイドレシオの点。

最初に落ちた人は特定されていませんが、恐らく客のうちの1人でしょう。
(もしガイドだったら…は、やめときます)
では、1人のガイドで落ちていく3人を止められるのか?というところです。

私自身が、時折すれ違ったことのあるガイドツアーも、だいたい似たような人数構成でした。
今回は3人が引きずられたと報じられていることから、1本のザイルに4人がつながっていたとみられます。
結果として、3人を止めることができませんでした。

私自身は新人を連れて行ったとき、ビレイはマンツーマンでやっていました。
状況によっては2人で1人の新人をビレイ、なんてこともありました。
それは、雪訓などで「止められるのはせいぜい1人、2人は自信ないなぁ…」と感じたからです。
ですので、1人で3人というのは、なかなかムリがあるのでは…と、思います。

今回、どのような方式でビレイをしていたのかは不明です。
ただ、よく見るパターンだと、1本のザイルに一定間隔でメンバーをつなぎ、トップかラストにガイドがいる、というのが多かったです。
この姿を「鵜飼いみたい」という知人もいますが…。
その状態なら、状況次第では、止めるのは難しいように思います。

確実に止められる、ということを前提において考えれば、1:3は厳しかったことが今回の結果ではないでしょうか。



些細な点かもしれませんが、もう一点。

今回のツアー参加者は、58~65歳の女性。
ガイド山行には多い層ではないかと思います。
居住地が東京、岡山、新潟。。。ガイドは宮城。
地域的な関連が全くありません。
そして茅野駅合流・解散であること。

以下は推測になりますが、初顔合わせのメンバーもいたのではないかということです。
また、ガイドに対するリピーターというのも考えにくい点です。
初対面同士であれば、メンバーの間の意思疎通がスムーズだったかどうか。
そして、ガイドが参加者の力量をどの程度把握していたか。
4人の関係の濃淡に、なにやら不安が残ります。

それぞれが互いに旧知の仲であり、ガイドがそれぞれの力量を把握していたのであれば問題はありません。
果たして今回は……と考えると、疑問が残るのです。。。

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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2007/02/21(水) 15:48:11|
  2. 遭難カルテ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:12
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コメント

ありえない話?

この遭難についてよく知らないのですが、行者小屋が2350mですので、主稜を登って小屋より下まで落ちたのでしょうか?
また午後3時過ぎに事故を起こしているのですが、いったいどんな行動なのか想像がつきません。

まあ、全員負傷で済んでいるので、そんな高いところから落ちたのではなくまだ傾斜のゆるい取り付き付近で、ひょっとしたらコンティニュアスだったのかも知れませんが、いずれにしても不可解です。

私も後輩を2人連れて3人で行くことはありますが、岩で3人はしんどいですね。1人くらいトップを登れるのが入っていれば別ですが。

それにしても、どの程度の登山経験があるのか知りませんが60才くらいの中高年女性であまり経験のない方だとしたら積雪期の主稜は不適切な気もしますが、ポピュラーなのですかね?もともと不安定な岩場が積雪期には凍結してそれらしくなるというところのようですから支点もあまり良くないのではと思います。(中山尾根しか行ったことがないので良く知りません。)

ガイドは募集登山ですから、知らない者同士が組むことは当然なのでしょうが、中高年がこういう形で積雪期の登はんに入りだしているとすれば、不安ですね。ガイドの確保は誰がやるのでしょうか?ガイドはミスしないことになっているのですかね?それでも雪崩や落石もありますから何が起こるかわかりません。ガイドレシオの問題も含め、八甲田で強気の発言の事務局長さんはどういうコメントをするのでしょうか?だんまりなのでしょうか?

  1. 2007/02/21(水) 22:27:00 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

大丈夫ですかねえ?

日本山岳ガイド協会、会長だった橋本元首相の後任として、谷垣禎一氏を会長にすえましたね。技能者組合の長に政治家を持ってくるあたり、あまりにもキナ臭い臭いがしてきます。まるで、ガイドの問題は政治家になんとかしてもらおうとするように感じるのは気のせいでしょうか?
技能者組合がきちんと技能者として、高みを目指すようにならないと安心して山岳ガイドツアーなどには参加できないように思えます。
まあ、所詮その程度の団体だとすれば、今後もガイドツアーの事故は増えこそすれ、減ることはないと思うのですが。
  1. 2007/02/22(木) 09:07:29 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

お二方へ

よかっぺさま&おーのさまへ。
まとめレスとなりますが、ご容赦ください。

事故現場標高の2300メートル、以下のソースに基づくものです(そのうち見れなくなると思いますが・・・)。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagano/news/20070207ddlk20040142000c.html

行者小屋の標高まで、全く気が回りませんでした。
その後、地形図で確認したところ、小屋のすぐ近くに2354メートルのポイントがありました。
ご指摘、ありがとうございます。

現場が2300メートル付近の岩場で、行者小屋が2350メートルとすれば、確かに「ありえない話?」となりますね。。。。
おっしゃるとおり、「不可解」な点が残ります。
詳細は全く不明なのですが、どこかの時点で情報に誤りが発生したのかもしれません。

>中高年がこういう形で積雪期の登はんに入りだしているとすれば、不安ですね

確かにそうなんですが、実際はすでにかなりの数が入っているように思います。
ある程度の経験や技術のある人たちであればいいのでしょうが。。。
今回のガイドはこのメンバーで「行ける」と判断したのでしょう。
その判断にミスがあったのかどうかは、詳細が不明なのでなんとも言えませんが・・・。


谷垣氏。
学生山岳部出身ですので、ただ「政治家」というわけではないのかもしれません。
また、ガイド協だけでなく日山協にしても労山にしても、「政治家」と無縁ではないことは、周知の事実かと思います。
ただ、「単なる有力政治家」というだけではなく「それなりに山を知っている人」という点は、せめてもの救いかなぁ・・・なんて思ったりします。
まあ、お忙しいでしょうから、どれほどのことができるのかはあまり期待できませんが・・・。

確か故橋本氏も山にはそれなりに理解があったと思います。
野口健氏は「オヤジ」と公言するほどでしたね。
  1. 2007/02/22(木) 12:39:44 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

ガイド氏

このガイド氏、あまり名前が出てこない方なのですが、春のシーズンには大手のヒマラヤツアーのツアーリーダーの仕事をされている方らしいです。仙台山岳会所属でかなりのベテランらしいです。
魔が差したというか、なんというか。
ただ、商業的にはガイドがマンツーマンで付けない事情というのは考えられますが、滑落の対応という面ではあまりにも弱い気がします。まあ、ガイド氏が居たおかげで全員無事生還だったのかもしれませんが。
毎回思いますが、こういうガイドツアーはパーティではないですね。きちんとしたパーティなら、足元のおぼつかない初心者には1対1、もしくは2対1でサポートがつくように思いますが。参加者が一人では行きそうもない場所に行ってしまうことを考えると、単独行以上に危険なのかもしれないと思いました。
  1. 2007/02/22(木) 18:30:25 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

Re:ガイド氏

おーのさまへ。

基本的に一般のパーティーとガイドつきのパーティーは別物として考える必要があると思います。
「業」であるかないか、というのが最大の点だと思います。
リーダーとガイド、メンバーと客についても同様です。
金銭が絡むことによって、危険認識やパーティーシップなどなど、大きな違いがあると思います。

ときにガイドとリーダーを混同した記述を目にすることがあります。
そのたびに、違うと思うんだけどなぁ・・・とため息が出てしまいます。。。。
まあ、共通する部分もあるんですけどね。。
  1. 2007/02/22(木) 20:01:42 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

業ならなおさら

業として登山の引率を行うならなおさら安全について対策を持つべきでしょう。それが損なわれた状態で提供されるのであれば、提供されるサービスとして問題なのだと思います。
それが担保できないのであれば、ガイドツアーは危険な行為として規制を受けるべきなのかもしれません。この問題があるのに、対策を打たず、単純にそのまま危険を放置して商売をしたいがために政治家を祭り上げているのではないか?という点が不信であり、不安な点です。もし、そんなつもりだったら、今後もガイドツアーは重大な過失事故を起こし続けるでしょうし、ガイドツアーの常連登山者は身につけるべき安全対策も身につかないまま、名ばかりのベテランとして未熟な登山者を作り続けるでしょう。
それは良い状態だとは思えません。
現在のガイド登山のスタイルでいくのなら、ガイドツアーは天候安定期の鎖場も岩場も雪渓もない場所に限るべきでしょう。
などと思ってしまいますね。参加者が育つツアーにできないものでしょうかねえ?
  1. 2007/02/23(金) 11:11:27 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

Re:業ならなおさら

おーのさまへ。

>参加者が育つツアーにできないものでしょうかねえ?

それができることが、ガイド登山の大きなメリットだと思います。
ガイドも変わらなくてはならないでしょうが、客の方の意識も変わらなくてはならないのでは・・・と思います。
  1. 2007/02/23(金) 19:10:27 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

いろいろ考えさせられますね

ガイド協会の会長に谷垣さんが就任したことは、大きな目で見れば良い事だと思います。フランスのようにガイドの国家資格へ持っていきたいとか、来るべき公益法人改革で単なる職業団体でなく、何とか公益性を確保したいとかあるのでしょう。
協会も総論では資格を厳しくしたいと考えているのでしょうが、すでにそれで飯を食っている人は資格をなくすことを恐れますので各論では四分五裂かも知れません。いずこも同じようです。

管理人さんが言われるように客の意識も変わる必要は感じますが、そのためにはガイドの方が提供する内容やリスクの大きさを明確に伝える必要がありますね。それに合わせて意識を変えることは必要ですが、いつまでもお客さんでありたいという人がいても、それはそれで良いのかなと思います。車を自分で運転せず、タクシーにいつも乗る人がいてもいいのではないかと思います。
  1. 2007/02/24(土) 07:45:47 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

お客はガイドを殺したがる

表題の言葉は、シャモニーのガイドのクラシックなジョークの一つですが、ガイド業とはそういうものですから。

中高年のお客が増えて・・・・と書かれている方がおりますが、小生からみれば????。ガイドから見ればありがたいお話です。中高年の方は、お金も時間もある、でも自分には体力もスキルもない。よって、その足りない部分を自覚しているからこそ、それを補うためにガイドを利用される。真っ当な判断であり、ガイドから見ればありがたいお話です。それに何か問題あるのでしょうか? 100年以上前から、ガイドとはそうした職業でしたし。

ガイドレシオはガイド業をするものにとって、永遠のテーマともいえます。マッターホルンは登る山としては難しくありませんが、ガイドする山としては難しい山です。お客さんが足滑らせればガイドも一緒に真っ逆さまですから。

ガイドレシオというと、一般的に客を守る、というイメージがありますが、実際は、ガイドを守る、という意味もあります。よって、スイスでは1対1、フランスでは1対2というレシオが決められています。

私見では、今回のレシオはなんとも言えない微妙なところ、というところかと思います。それより、先日の八甲田のほうが問題でしょう。事故後、事故を越していないガイドツアーに新聞記者が参加したレポートがありましたが、40人だそうです。八甲田山荘の相馬氏のところですが、何考えてんだか。そしてその問題を指摘しない新聞もタコですが。


確か1991年だったかと思いますが、国際山岳ガイド連盟が日本に調査に来ました。マッターホルンを7人も8人もアンザイレンして登っているアホ日本人ガイドがいたからです。結果、西スイスのヴァリス山群から日本人ガイドがたたき出される、という事態に発展し、一体、日本はどーなってんねん、という調査に来たわけです。あれから15年以上が経ちますが、相変わらず、日本山岳ガイド協会はダメですね。何しろ今商売している人ばかりだから、既得権を手放さないようにしながら、どうやって資格内容を作るか、ってなことをやっていますから。この状態で国家資格なんてなったら、三流に国のお墨付きを与えるだけになりますよ。
  1. 2007/02/25(日) 12:20:32 |
  2. URL |
  3. 浩一 #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

ガイドが提供するのは判断力では?

中高年が増える、あるいはガイドを利用する人が増えること自体に何も問題は無いと思います。
でも、そのルートを登る体力とスキルが無いのに、ガイドの力を借りて登ることは、程度問題があるのでだめとは必ずしも言えませんが違和感があります。
ガイドが提供するのはルートファインディングや気象など行動に対する判断力であることが望ましいと思いますが、お客の荷物を持ちロープで引っ張り上げるのがガイドであるとしたら、ちょっと違うのではないでしょうか?
ヒマラヤの公募隊の事故も酸素切れによるものがかなりあります。自分で酸素をコントロールする知識もなく渋滞や行程の遅延で酸素を使い果たし、力尽きて事故を起こすパターンです。やはりそのルートに向かうための最低限の体力、知識、スキルは必要と思います。

八甲田にスキーツアーに行く客は、おそらく昔はある程度のベテランで、季節も春の雪がしまってからだったのではないでしょうか?ロープウェイができ、テレマークやスノーボーダーが新雪や深雪を求めるようになったり、スキー技術しか持たない人がツアーに参加するようになったのでしょう。
観光のため人を呼ぶことも優先されたのでしょう。そういうニーズの変化に体制がついて行けなかったところが主因かも知れません。個人がどうのというより根は深いのかも知れません。
  1. 2007/02/26(月) 21:04:56 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

お二方へ

よかっぺさま&浩一さまへ。
まとめレスですがご容赦ください。

中高年が顧客の大部分をなしていること。
これは是非を問うつもりはありません。
ヨーロッパなど、海外ではどうなのかは知りませんが、日本の現状として認識しておいても良いかと思います。
問題かどうかではなくて、現状は・・・という話だと思いますよ。

ガイドの存在自体は、良いと思います。
が、ちょっと???なケースが散見されるので、ここでも度々問題提起する格好になっています。

確かに現状の既得資格を保護したままの国家資格であれば、骨抜きといっても良いかも知れませんね。

おっしゃるとおり、根の深い問題で、簡単に解決する道はないように思います。
  1. 2007/02/28(水) 19:21:40 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2007/03/01(木) 19:03:46 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

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