山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

【遭難カルテ143】 尾瀬・燧ケ岳で65歳女性救助

【概要】
6日午後7時20分ごろ、福島県檜枝岐村の尾瀬・燧ヶ岳(2356メートル)で、千葉県柏市、無職女性(65)の行方が分からなくなったと、同行の男性(65)から南会津署に通報があった。女性は登山仲間5人とともに同日午前9時20分ごろ、尾瀬沼にある山小屋を出発し、長英新道から燧ケ岳に登り、午後2時ごろに登頂。その直後、体力に自信がないとして、先に1人で御池に下山を始めたが、仲間が午後7時ごろに宿泊先のロッジに到着しても、女性の姿が見えなかったという。女性は軽装で、昼食の残りのおにぎり一つしか食料を持っていないという。同署や村山岳遭難救助隊が7日午前6時から、約20人態勢で捜索したところ、午前7時20分ごろ、御池登山口から約3キロの熊沢田代付近で手を振っている女性を県警ヘリが発見、救助した。若干衰弱しているがけがはない。
(読売新聞、毎日新聞、KFB福島放送より、データ引用・抜粋)


【考察】
まず、わずかな食糧と軽装であったにもかかわらず、無事であったことは何よりです。

今回のケースは、一種の「置き去り型」+「道迷い」かと思います。
確かに「先に行っているから」と遭難した方が先行していますが、「先に行ってて」というのと、実質的には変わりないと思います。

ルート上、迷いやすいところがあったようには思えませんが、詳細が不明なので、道迷いについては何とも言えません。

時間の経過を見てみることにします。
 09:20 出発
 14:00 燧ケ岳頂上
 19:00 5人が御池に到着
午後7時といえば、もう暗くなっています。
到着時間もさることながら、どう見ても出発時間が遅いように思います。

燧ケ岳山頂から御池まで、休憩も込みで5時間ほどかかっているのからすれば、パーティー全体のペース自体がゆっくりだったと考えられます。
歩くペースがゆっくりな人たちがいても、それは問題ではありません。
ただ、この「ゆっくりさ」からすると、出発時間の設定、首を傾げざるを得ません。

遭難した女性。
頭のどこかに、この「時間の遅さ」があったのかもしれません。
時間が遅いし自分の体力に自身がない⇒先行するほうがよさそうだ。。。。
そうであれば、まずこの出発時間の設定自体が、つまずきの始まりということになります。
もし燧ケ岳山頂に早い時間についていたら、ゆっくりでも一緒に下りようということになったかもしれません。



今回の件は6人パーティーのうちの1人だけが下山していなかったケースです。
「自信のない」人を1人にすることが、遭難の一因だと考えられます。
パーティー意識の希薄さというか、リーダーは何をしていたというのか。。。。

通常、パーティーの行動については、最もペースの遅い人に合わせるのが基本です。
もし、パーティーを分けるとしても、「自信のない」人にリーダーが付き添うなど、別の方法もあったのではないでしょうか。
基本的には全員でともに行動すべきですが、6人いれば3:3なり、2:4に分ける手はあったと思います。
「自信のない」人を単独で先行させる、その判断基準に疑問が残ります。

ただの「仲良しグループ」で、リーダー不在、パーティー意識希薄となれば、何かがあったときには対処しきれないのではないでしょうか。


パーティーとは、リーダーとは。
そんなことを考えさせられる一件でした。



スポンサーサイト

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2007/10/11(木) 19:15:27|
  2. 遭難カルテ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
<<【日々是好日158】 2000登山と単独行 | ホーム | 【日々是好日157】 環境か、観光か>>

コメント

迷いやすい場所があるようですが

檜枝岐の観光情報から

□御池コース下り (▼3時間)
このコースは迷いやすいコースなので、十分注意して下山してください。このコースの特徴は途中で大きく左にトラバースするような形で幾つもの沢を越えることで、熊沢田代に出てから、広沢田代を経て御池に下ります。熊沢田代に出るまでが迷いやすいので、頂上で北側に見える熊沢田代の場所を確認して下さい。下り始めてハイマツを抜け、左に折れてガレ場を通って最初のカラ沢の中を200メートルほど下って左に折れるのですが、踏み跡がよく残っていないため、左への折口が見つかりにくく、そのまま下ってしまうケースが多くありました。春の残雪期はなおさら雪の上でわかりにくいので、左にかなり行ってから熊沢田代に下りるようになるので、付近の目印等に十分注意して下山してください。
http://www.oze-info.jp/tozan/hiuchigadake.html

やはり迷いやすいところはあるようです。
それにしてもよく自力で熊沢田代まで出てきたものです。
うん十年前からパーティの構成員の放置というのは多かったように思います。しかし、事前に迷いやすいという情報を持っていたのなら一人では出すべきではないですし、逆に体力に自信がなくとも下りですからさほど差が付くようにも思えません。山の中で置いていってしまうことの持つ怖さ、意味がわかっていないのでしょうか。
そろそろ熊も冬眠に入るためにごそごそとしだす頃です。迷っている最中に熊にでも会わなくてよかった。
  1. 2007/10/12(金) 17:06:03 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

Re:迷いやすい場所があるようですが

おーのさまへ。

個人的経験から、「迷いやすいところがあったようには思えませんが」と、書きました。
あくまで主観的なものです。
あんまり難渋した記憶がなかったもので。。。。

ただ、迷いやすいかどうか、時間帯や季節、そして人にもよるなど、いろいろな条件があるのではないかと思います。

>山の中で置いていってしまうことの持つ怖さ、意味がわかっていないのでしょうか。

おそらく、そういったことを考えていないから、この様な事故が起きるのではないでしょうか。
戦略的にパーティーを分けることは、ありうる話ですし、それ自体は問題ないと思います。
ただ、どう考えてもそうではないケースですからね。。。

>それにしてもよく自力で熊沢田代まで出てきたものです。
>そろそろ熊も冬眠に入るためにごそごそとしだす頃です。
>迷っている最中に熊にでも会わなくてよかった。

おっしゃるとおりですね。。。
無事であったこと、やっぱり何よりでした。
  1. 2007/10/14(日) 19:51:08 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

他意はないですが^_^;

> ただ、迷いやすいかどうか、時間帯や季節、そして人にもよるなど、いろいろな条件があるのではないかと思います。

はい。
特に登山道歩きに慣れている方とあまり慣れていない方では目印を見つけるにも差があるのだと思います。
ただ、自治体がこのような情報を公開しているのですから、事前に「迷いやすい」ということが頭に入っていればもっと慎重に道を探したり、一人先行させるようなことはしなかったのではないかと思います。
でなければ、「熊が出るぞ!」と脅しておきましょうか?
  1. 2007/10/14(日) 23:01:53 |
  2. URL |
  3. おーの #rmbFb8ac
  4. [ 編集]

Re:他意はないですが^_^;

おーのさまへ。

自分の力量を冷静に判断すること、実は一番難しいことかもしれません。
事前の情報収集、自信がなければないほど重要になってきますね。

ネット上で大量に情報が得られるようになりました。
取捨選択も、当然必要です。

ただ、あんまり詳細すぎるデータが入りすぎてしまうと、「この先、どうなってるんだろう?」という、ワクワク感みたいなものは減ってしまいますが。。。。
そのへんが、痛し痒しといったところです。
  1. 2007/10/15(月) 12:36:11 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

登山口に警告看板

 馴染みの山域での遭難事故、残念ですが、無事救出の報でホッとしました。

 山頂からの御池のコース、遭難者の初めての下降となれば、数箇所の沢筋トラバースのどれかで沢筋を下ってしまったのではないかと推測します。
(昨夏の白馬朝日・五輪尾根の遭難者もこのパターンでした)

 夏山シーズンも終盤ですし、初夏に整備された立ち入り禁止の黄色ロープが外れたのかもしれません。

 以下、管理人様、ご存知の事かもしれませんが、記述に無かった為、一応、念のために。

 燧ケ岳の各登山口に「午前9時以降の入山は控えて下さい」と、警告看板が立っています。

 このグループは、それを知った上での行動だったのでしょうか?。

私も釣瓶落としの秋山の行動にしては、入山時間の遅れが、とても引っかかります。
  1. 2007/10/16(火) 02:44:26 |
  2. URL |
  3. テントミータカ #SVWlgnzY
  4. [ 編集]

Re:警告看板

テントミータカさまへ。
お久しぶりです。

警告看板の件。
記憶がぼやぼやぼや~んとしていましたので、触れませんでした。
なんせ、ン年前に一度行ったきりのところですので。。。。
情報、ありがとうございます。

>入山時間の遅れが、とても引っかかります。

ですね。。。
まず気になるのが入山時間です。
すべての根源がここにあるのではないかと思うほどです。
その次が単独先行させたこと。
道迷いは、さらにその次だと考えています。

「警告看板」を見た上で、それでも入山したとしたら、その判断基準に疑問が残りますね。
少なくとも14時に頂上という時点で、「あれっ?」と思うことはできたかもしれません。

いずれにしても、時間設定が最大の疑問点であると思います。
  1. 2007/10/17(水) 17:18:52 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
  1. 2010/12/10(金) 14:41:44 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://yamayakenta.blog51.fc2.com/tb.php/386-eeae30a9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

K・T

Author:K・T
山ヤのつぶやき。脈絡はないかも…。
 
~~~~~ メニュー ~~~~~
【日々是好日】
  日記のようなもの
【山日記】
  山に行った記録
【遭難カルテ】
  遭難事故から何を学ぶ?
【事故報告書】
  学ぶことの多いものです
【危険回避の道】
  よりリスクを減らすために
【道具を語る】
  山道具のあれこれ
【山の写真集】
  新旧織り交ぜて掲載予定
【子連れに挑戦】
  我が家的ノウハウです
【自己紹介】
  ごく簡単なものです

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

月別アーカイブ

ブログ内検索

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2カウンター

フリーエリア

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。