山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

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【日々是好日165】 3つのハードル



「一生、山を続けるとなると、3つのハードルがある」

高校生の頃、不惑を前にした先輩から言われた言葉です。

3つのハードルとは
 ①就職
 ②結婚
 ③出産
だとのこと。

何度か、これに近い内容に触れたことはあるのですが、今回はきちんと自分に重ねてみました。


就職するまで。
1年の3分の1は山にいるような生活でした。
あとはバイトに行っているか、学校に行っているか。
ゆる~い大学だったので、それでも留年せずに卒業できてしまいました。
お金はそれほどなくても、時間と体力はたっぷり。
本当にとりつかれたように山に行くような感じでした。
事実上、就職前の山は、大学4年の正月のヒマラヤで幕を引いたようなものです。

就職。
月給取りの身になって、お金は学生時代よりもありました。
また、将来のこと(?)なんか考えていなかったので、「借金しなけりゃいい」みたいな感じでした。
ですが、今度は時間がありません。
山に行く機会が、ガクッっと減りました。
また、学生時代の山中間も散り散りになり、それぞれが仕事を抱えていて、おいそれと一緒に行くことも難しくなりました。
単独行、就職してから、その割合が高くなりました。
たまの休みにでも疲れて寝て過ごす…なんてこともありました。
さらに、数年ごとに転勤があり、「地元の山岳会に入る」という選択肢もありませんでした。

結婚。
これでもう一段、山に行く機会が減りました。
独身時代は、休みは全部自分のために使えたのですが、そうは行きません。
嫁さんが山をやる人間なので、まだ理解もあるし、一緒に行くということもできました。
ただ、それぞれの仕事、実家とのつきあい。。。。。。。
しがらみも増える結果になりました。

出産。
実際に出産したのは嫁さんでしたが。。。。
男性にとっては「妻の出産」といった方がいいでしょうか。
これは。。。。大幅に山、減ります!
嫁さんは産休→育休コースでしたが、やっぱりそうそう家を空けられなくなりました。
授乳期間中、嫁さんは子供につきっきりなので、自分だけ遊びに…なんてのは気が引けました。
計画を立てて、明日から!というときに子供が熱を出し、断念……ということもありました。
首がすわるようになってからは、キッズキャリアの出番です。
2年後には2人目が誕生。
2人目の妊娠、出産、授乳期については、「上の子はこちら、下の子は嫁さん」と、子守の分担をすることにしました。
結果、上の子を担いでの山……ということになりました。
次男の出産間近には、まもなく2歳になる長男をかついで、あちこち登りに出かけました。
嫁さんが復帰?してからはキッズキャリアを2つ持って山へ。
上の子が少し歩けるようになると、キャリアと次男は嫁さんが。
こちらは長男の面倒を見つつ、テントやらシュラフやらの全装備を担いで……なんてこともできるようになりました。
最近では次男も結構歩けるようになり、そろそろキッズキャリアは卒業か。。。。
とはいえ、休みを全部山に行くわけにはいきません。
保育所の行事やら家族サービスやらで、夫婦そろっての休みも、どんどんつぶれていきます。
いまでは年に何度か家族と離れて山に行ける。。。そんな状態です。



自分は3つのハードルをかろうじて超えたと言えるんだろうか?
いつ途切れてもおかしくないほど、細々と続けている……というのが現状です。
学生時代の仲間も、結果的に「足を洗った」のが何人かいます。



若い頃やっていた山を、仕事や育児で中断し、年配になってから再開。
遭難したときにたたかれることもある「昔取った杵柄」タイプ。
自分がこの年になってみて、やっとその気持ちがわかるようになりました。
特に「出産」のある女性は、それが強いのでしょうか。。。



山に行ける機会が減ると、体力や技術に限らず、感覚などいろいろなもののレベルが、確実に下がっているように思います。
低下を最小限に抑える努力は必要ですが、「下がっている」ということを常に認識しておく必要があります。
それを忘れずに……ということを、自らに言い聞かせようと、常々思っています。




冒頭の先輩。
山とは無関係の仕事を全うし、お子さん2人も立派に成人しています。
彼自身は、何度もヒマラヤに足を運び、初登頂の記録も持ち、8000メートル峰の隊長も経験しています。
そんな彼も。数年前に山からすっぱりと引退し、悠々自適の暮らしへ。
6000メートルで限界を感じてしまった自分とは山のレベルも全然違います。
それに、3つのハードルの超え方も自分とは全然違いました。

10代半ばの頃には
「ヒマラヤにガンガン行ってて、スゴい先輩だ」
と、無条件にそう思っていました。
自分が就職・結婚し家庭を持ってみて初めて、別の意味でもすごい人だったんだ。。。と、改めて思うようになりました。



25年近く前の言葉。
先輩ほど軽やかにハードルを超えることはできませんでした。
でも、今なら実感を持って同じ言葉を、後輩にも伝えられるような気がします。


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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2007/12/01(土) 01:49:46|
  2. 日々是好日
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
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コメント

こんばんは。久しぶりに書かせていただきます。

男性の方でも、何かこだわりを持ったものをずっと続けていくというのは、大変なことなんですねぇ~。「何かを続ける」ということにおいては、女性の方が不利かな??なんてずっと思ってきましたが、読ませていただいて、性差・こだわりの内容に拘らず、「ずっと続ける」ということは全てにおいて三つのハードルが必ずや登場し、大変なんだなぁ~・・・と改めて思いました。

しかし、管理人さんの場合、奥様が同じご趣味を御持ちとかで、その点ではとても力強い理解者であり協力者で、共に楽しめ(もちろん家族も含め)ていいですね。


私は、名前の通りピアノを趣味兼仕事?!としていした。大学もその道専門に進みましたが、まず就職で(音楽関係の仕事ですが)ガクッと音楽の幅・世界が狭くなり、考え方を変えなければやっていかれないほど・・・。
お金もたまり少しずつ経験もつんで、自分のしたい音楽の世界が確立でき始めた頃、結婚し家庭に入ったことで、また音楽の立場が危うくなります。
夫が仕事に行っている間は好き勝手に音楽三昧でも、フリーの時のように仕事としては出来ません。
ましてや出産・育児・・・とハードルを自ら抱え込む選択をしてからは、音楽そのものからも遠ざかっていき、自分の存在その物すら疑問視したくなる始末。
幸い理解のある夫で、子供と遊んでいる間にピアノを弾かせてもらったり出来ていますし、周りからも声を掛けていただいたり、ステージに上がる機会を得られたり・・・なんとか細々とでも音楽に携わっていられますが、本当に何か一つ、自分の拘るものを続けるということは、とっても大変なことだなぁ~・・・と実感しています。

子供が成長するまで・・・なんて、指折り数え、フリーの時のように仕事を組んで、アッチヘコッチヘ弾きに飛んで歩けるようになるのはいつのことだろう??そんなふうに、儚い夢を描いている昨今です。
  1. 2007/12/01(土) 20:53:01 |
  2. URL |
  3. ピアーノ #-
  4. [ 編集]

ピアーノさまへ。
お久しぶりです。

我が家は現在、共働きというよりも夫婦そろって兼業主婦(主夫?)状態です。
嫁さんは一時期、専業主婦だったこともあります。
自分の自由になる時間について聞いてみたところ。。。。
【専業主婦】>【労働のみ(家事なし)】>【兼業主婦】
だそうです。。。。
世の専業主婦(主夫)の大半は女性ですので、自由になる時間は女性の方が多いと考えることもできます。
まあ、子供の数や年齢、既婚か未婚かなど、それぞれに事情は当然異なりますが。。。

また一方では、妊娠・出産・授乳など、明らかに女性の方が「不利」な面もあります。

最近は結婚しない方も多くいますし、子供を作らない方もいます。
それぞれのライフスタイルがいろいろな形になってきています。

何が言いたいかと言えば、「性差・こだわりの内容に拘らず、「ずっと続ける」ということは全てにおいて三つのハードルが必ずや登場し、大変」だということです。

軽やかに飛び越えていく人もいれば、つまずいてしまったり、蹴倒して進んでしまう人もいたり。。。
ハードルへの向かい方も、人それぞれですね。
ライフスタイルが多様化することでそれぞれの抱える事情もいろいろ。
「男だから」「女だから」という分け方は、難しくなってきているのではないでしょうか。



>夫が仕事に行っている間は好き勝手に音楽三昧でも、フリーの時のように仕事としては出来ません。

その「三昧」の時間、それがあるだけでも、今の私にはうらやましい。。。。

>ましてや出産・育児・・・とハードルを自ら抱え込む選択をしてからは、音楽そのものからも遠ざかっていき、自分の存在その物すら疑問視したくなる始末。

そんなもんでしょうか?
私自身は、子供を持つことができて、よかったと思います。
確かに自分の時間をたくさん失いましたが、得たものはそれ以上にあると思います。
なんといっても、おもしろいものですし、「必要とされている」感もあります。

どちらかというと、「自分の存在その物すら疑問視したくなる」のは、会社にいるときなんですが。。。。
これ、私の場合、就職してからすぐ始まり、今も続いてます(笑)。



好きなこと、はかない夢、それを細々とでもつなげている。。。。
自分のことと重ね合わせて、そういった人の存在を感じると、勇気づけられる思いがします。
もともと好きでやっていることなので、「がんばる」というのは変ですが、お互い、がんばって続けていけるといいですね。



  1. 2007/12/02(日) 01:03:00 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

ご丁寧にありがとうございます。

何だかんだと言ってますが、実はピアーノ、子供大好きなんです(・・・だったと思う、アレ?!)。でも、我が子となると、始終一緒にいるもので、面倒臭くなったりもします時折・・・いけませんね。

幼少の頃から、学校へ行っている以外はほとんどピアノの前に座っていたようなものですから、それが就職、結婚、妊娠・子育て・・・と、徐々にピアノに向かえなくなるに付け、薬でも切れたかのようにショック症状のようなものが出てくるわけです。弾きたいのに、弾けない・・・そんな私って・・・みたいな(^^;
それ辺のジレンマが、その時々でもの凄かったのです(特に産後)。

今ではそんなものにも大分慣れて、数日弾かなくても平気にはなりましたが、ちょっとの隙を見て1曲でも2曲でも弾ければOKにもなりました。
曲の途中で子供に声を掛けられても平気、用が済んだらまたそこから弾き始める・・・等々、以前からは考えられないような向き合い方が(音楽と)できるようにもなりましたね。

そして、以前は、クラシック曲を弾くことに命をかけていたようなものですが、今は子供に合わせて童謡唱歌!です。
たまたま概ね月1~2で、とある場所で弾かせていただいてるのですが、童謡唱歌・映画音楽辺りが好まれるので、童謡唱歌をピアノ曲にアレンジしたもの、ジャズ・バラードにアレンジしたもの等を取り入れてますが、そんな形態の曲でも、しっかり子供達は参加して来ますので、子供って凄いなぁ~・・・と感心してしまいます。
・・・なので、一時、自分は音楽の世界から遠のいてしまっている・・・と打ちひしがれそうになったこともありますが、今できること(状況的にも、技能的にも)それが明確になり、自分だけでなく回りも楽しむことが出来る音楽を提供できる自分に満足も出来ているような気がします。

管理人さんが仰っているように、子供がいてこそ・・・っていう部分はとても多くあります。時にはよくないこともありますが、居なければわからないこと、居るからこそ得られる喜び・幸せ、ピアーノも、結婚して子供がいて良かった・・・そう思っていますよ。

そういう基盤がありながら、自分がこだわるものを成し遂げるには??それこそが、これからの課題だとも思っています。

乗り越えなければならないハードルもありますが、家庭と子供を大切にしつつ、出来る範囲で楽しみたいですね。お互い精進し、頑張りましょう。
(長々と、失礼しました)
  1. 2007/12/03(月) 23:49:16 |
  2. URL |
  3. ピアーノ #-
  4. [ 編集]

その前に

一生山を続けると・・・・3つのハードルがある。
会社で、これを言うと、まずハラスメントと言われます。
どうして、このハードルを越えなくてはならないのか?
会社ですから、まあ、就職までは文句は言われませんが、結婚、出産の話題は相手をみないと言えない時代です。
しいて言えば、一生山を続けたい人にはいろいろなルートがある。あるルートでは3つのハードルを越えなければならない。あるルートでは2つ。あるルートでは1つ。あるルートは一生山だけのルートである。どのルートをとるのかはあなた次第です。
  1. 2007/12/03(月) 23:51:23 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

ピアーノさまへ。

置かれている状況は人それぞれですし、就職などで状況は変化します。
また、結婚や出産などは、ある意味で「自ら選んだ」という面が大きいでしょうし。

ただ、その中で何ができるか、ということに尽きると思います。
当然、状況次第では断念したり…みたいなこともあると思います。
努力次第では断念せずにいけるということなら、できるだけのことはしたい…と。
そもそも好きでやっていることですからね!

ピアーノさまとは、立っている場所や向かおうとする方向がピタっと一致するわけではありません。
ですが、共感できる部分も多くあると思いました。
お互いがんばって、そして、ずっと楽しんでいけたらいいですね。




よかっぺさまへ。

ハラスメントですか。。。。
会社で言うと、そうかもしれませんね。
ここの本文は、私自らの経験に照らして。。。ということなので、まあ、大丈夫かとは思います。

おっしゃる内容を意訳すると、就職はともかく、結婚や出産は個々の選択である、ということだと思います。
いずれを選択しようと、それは個人の自由であって、「いい」「悪い」の話ではないと思います。

本文でも書いたとおり、私は3つのハードルがあるルートを選択しました。
それも、気がついたら選択していた。。。というのではありません。
3つにすることを自ら選んだ結果。。。ということです。

私の知人も最初のハードル(就職)を飛び越えられませんでした。
ハードルの高さや、それを跳び越すための脚力?も、人によるんだろうなぁと思います。

ハラスメント。
心ない言葉や悪意を持った言葉、を是とする気はありません。
ただ一方で、窮屈な時代だなぁ…とも思えますね。。。。


  1. 2007/12/06(木) 01:22:18 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

深い意味はありません

深い意味はありませんが、うちの会にも最初のハードルをまだ越えていないのがゴロゴロいまして、私の若い頃はあまり疑問に思わず結婚したのですが、最近は若くして結婚するとかえって珍しかったりします。

私の歳ですと、3つのハードルを越えて、どこかでハードな山からのお別れのハードルを越えなければなりません。もう、すでに本当は越えているのかも知れませんが、まだ気持ちは越えていないようで、いつでも行きたい、行きたいと言っています。
  1. 2007/12/06(木) 21:59:14 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

Re:深い意味はありません

よかっぺさまへ。

ハードな山。
私自身は、少しずつ遠のいているようです。
なんだか自身というか、やれることのレベルが下がっていることを実感するばかりです。
ちゃんと鍛えなおせば、それなりにはやれると思うんですが、そこまでの時間もエネルギーもないのが現状です。
「杵柄」タイプの一歩手前みたいな感じでしょうか。
同年代でもバリバリやっている人を見ると、羨ましくもあります。
ま、今おかれている状況からすると、仕方のないことなんですけどね。。。。
  1. 2007/12/07(金) 09:11:51 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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