山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

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【遭難カルテ153】 白馬岳で落雷、一時2人不明に


【概要】
27日午後2時50分ごろ、北アルプス白馬岳(2、932メートル)付近で、岐阜県中津川市の男性(66)と妻(60)が落雷に遭い、手足がしびれて歩行困難になったと、同じパーティーの仲間が白馬山荘を通して通報した。県警ヘリなどが捜索したが発見できず、翌28日午後、白馬岳から約3キロ北の雪倉岳の避難小屋に自力で避難していたところを発見され救助された。男性は足に軽いやけど、女性は無事だった。大町署によると、山小屋にはほかに、千葉県の50代の夫婦と兵庫県の60代の男性も落雷を避けるため避難していたが、けがはなかった。2人は同県の登山サークルのメンバー計6人で27日白馬岳に入山。29日に下山する計画だった。27日昼頃、三国境から同山荘に向かう途中だった。ほかの4人は山荘にたどり着き、無事だった。落雷の後、2人は「手がしびれる」などと症状を話すことはできたが、パニック状態だったという(「歩行困難になった」の報も)。一帯は当時、激しい雷雨だった。
(産経新聞、時事通信、信濃毎日新聞、NHKなどからデータ引用・抜粋)



【考察】
あのあたりの標高であれば、まさに雷雲の中だったのでしょうか。
大きなけがもなく救助されたのは何よりでした。



さて、今回のポイントは2つ。

雷とパーティー行動。

まずは雷。
当時の雷がどのような理由で起きたのか、天候が崩れだしたのが何時頃なのかが、今ひとつはっきりしません。
27日入山で三国境経由で白馬岳という計画であれば、栂池からの入山でしょうか。
となると宿泊できるのは白馬大池か、白馬山荘となります。
コースからは少し外れますが、避難に使われた雪倉岳避難小屋も選択肢に含まれると思います。

ゴンドラを使っての入山であれば、白馬山荘着はまず午後になると見られます。
この季節、午後は天候が崩れるため、早立ち早着きをベースに計画を立てる必要があると思います。
計画に雷雨が想定されていたかどうか、そのあたりの詳細は不明です。
個人的には午後1時行動終了をめどに計画、あとは天候を見ながら…という感じではありますが。。。。

少なくとも白馬大池の小屋で情報を収集し、場合によってはそこでストップすることもあり得たと思います。

雷雲がどういった状態で発生したのかが不明ではありますが、計画に加え、現場での判断にもれはなかっただろうか。。。。



続いてパーティー行動。
6人中、心身に不調を来したのが2人で、あとの4人は無事小屋へ。
ここに釈然としないモノが残ります。
あえて悪く言えば、置き去りと言えなくもないですが。。。。。

2人が不調を来した場合、2人がそれに付き添い、2人が助けを求めに走る。
そうであれば理解できるのですが、今回のケースは不可解なばかりです。

4人は雷雨の中を小屋に向かったと思われます。
雷が収まっていれば、全員で小屋に向かったと思われるからです。
また、2人も近くの白馬山荘ではなく、わざわざ遠い雪倉の避難小屋に向かうことは考えられないからです。
「手足にしびれ」「パニック」「歩行困難」などと報じられていましたが、その2人を残していった意図はどこにあるんだろう????


2人が不調に陥った時点か、その少し後の時点でこのパーティーは崩壊していたのではないかと思います。



今回のケース、事故形態としては落雷に分類されてしまうと思います。
ただその課程の中で、パーティーの崩壊が起きていたと思います。
事故前後でパーティーが崩壊するケースが、ときおりありますが、現在の統計や分類上では表面に出てくることがありません。
今回は結果として大きなけがもなく救助されましたが、万が一の自体が起きていたら。。。。
とてつもなく大きな問題をはらんでいると思います。

昔から言われているようなパーティーの鉄則のようなもの自体に、ほころびが出始めているのかもしれません。



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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2008/07/30(水) 23:43:45|
  2. 遭難カルテ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

Re:【遭難カルテ153】 白馬岳で落雷、一時2人不明に

私が白馬岳にひと夏いた頃ですから、もう20年以上前ですが、その頃から負傷者や脱落者を置いてきてしまうパーティは白馬岳には結構いましたよ。夕方、食事の時間を過ぎたあたりで、実は同行者がまだ到着しないのだけれどと山荘に相談にきたり、常駐隊にひとりねぶか平に置いてきたので連れてきて欲しいとか。
山岳部、山岳会の登山から、一般の未組織登山者による登山が増えてからそういったケースが増えたのではないかと思います。
小屋の人間や常駐隊は取りに行くのが大変なんですけどね。

通常の登山計画なら管理人様のおっしゃる1時までに行動終了が正しいですね。特に7月後半から8月いっぱいの大雪渓周辺(白馬大池から白馬槍ヶ岳までの山域)は雪渓の影響からか、天候がよければ決まって午後1時から3時までは雷雨にやられます。基本、その時刻は稜線にいないのが鉄則でしょう。(大雪渓を3時までかかって村営宿舎まで登り、雨があがってから山荘まで稜線を登るという禁じ手もありますが)

最後に、雪倉にいた2人はどこにいるのか認識があったのか?気になります。地図さえも持たずに付いて歩いているだけだったら、道迷い中だった可能性もあるのでは?まあ、この時期ならやがては他の登山者が見つけてくれるでしょうが。

さて、本日、新宿駅の改札でハイキング会あがりらしきの高齢者(ツアコン)が「残雪の千畳敷うんぬん」と書かれた紙の旗を持って、足を引きずるように歩いている高齢者の一団を引率しているのとすれ違いました。大丈夫かなあ。。。
  1. 2008/07/31(木) 10:08:14 |
  2. URL |
  3. とおりがかり #gG9pNGfs
  4. [ 編集]

とおりがかりさまへ。

20年以上前からですか。。。。
まったくやれやれな話ですね。。。。

>山岳部、山岳会の登山から、一般の未組織登山者による登山が増えてからそういったケースが増えたのではないかと思います。

これ、よく言われますし、私も印象としてそう思っています。
ただ、未組織登山者が増えたという具体的なデータがないため、印象の域をなかなか出られない面もあると思います。
今回の事故は「登山サークル」とのこと。
組織・未組織はどっちなんでしょうね?

>雪倉にいた2人はどこにいるのか認識があったのか?気になります。

言われてみると、確かにそうですね。。。
2人が避難したプロセスがわかればいいのですが、手元のその情報が全くありません。

新宿駅の風景。。。
団体さんになると、どういうわけか年配の人が目立ちます。
これも、なんでなんだろう?と思ってしまいます。
無事であることを願うのみですね。
  1. 2008/08/01(金) 16:37:35 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

殆ど同じ時間,同じ稜線上を歩いてました.
ただし,反対方向でしたが.

> 天候が崩れだしたのが何時頃なのか
午後一時を回った頃だと思います.
まず,富山方面の空が暗くなり始め,その後,大粒の雨がパラパラっと.
30分もしないうちに,空全体が暗くなり,雷が鳴りはじめ,雨脚も速くなりました.

僕らも,雷雨の中,約30分ほど歩いて,大池山荘にたどり着きました.

その後,断続的な雷雨が六時過ぎぐらいまで続き,翌朝も,午前四時頃から六時過ぎぐらいまで続き,大池山荘では,外出禁止を強いてたそうです.

その日の小屋はかなり夜遅くまで,この雷雨で,立ち往生していた登山客がたどり着いたりして,かなり混乱してました.

ただ,この連休前から北陸あたりに前線が張り出す予想図が出てましたし,前夜には,ラジオでも,昼過ぎから雷雨との予報が出てましたので,回避する方策はいくらでもあったように思いますね.

  1. 2008/08/02(土) 07:43:36 |
  2. URL |
  3. あるちゃん #JalddpaA
  4. [ 編集]

あるちゃんさまへ。
はじめまして。

天候の崩れ、午後1時ごろですか。
情報ありがとうございました。

ほかにも周辺に入山していた人の記録、何件か拝見しました。
前線についての考察があったり、興味深く読みました。

>回避する方策はいくらでもあったように思いますね.

ですね。。。
お天気はある程度先が読めると思います。
あとはどれだけ情報を収集するかと、気象に対する知識と判断にかかっていると思います。
本文にも書いたのですが、大池小屋での情報収集もアリだと思います。
また、ラジオ、山では情報収集に有効なツールのひとつですね。
  1. 2008/08/02(土) 09:03:43 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

管理人様:

ひそかに,いつも拝見させていただいておりました.

> 大池小屋での情報収集もアリだと思います。

いつも思うことなのですが,
山小屋でも,「天気予報」程度の情報しか提供されてないのが,不思議です.

衛星電話も殆どの小屋が装備してるんですから,予想天気図ぐらいは,掲示しておいて欲しいものです.
  1. 2008/08/02(土) 09:28:22 |
  2. URL |
  3. あるちゃん #JalddpaA
  4. [ 編集]

あるちゃんさまへ。

>ひそかに,いつも拝見させていただいておりました.

ありがとうございます。
見るのも書き込むのもタダですから、今後は堂々と(笑)。

山小屋の件。
責任問題に発展することを恐れているのか、はっきりしたことが言えないのか。。。。
山小屋の言葉を鵜呑みにして「降らないって言ったのに!」なんてクレームをつけられたりしたら、確かにたまったもんじゃないとも思います。
あくまで参考情報として、というスタンスでいるべきなんですけどね。。。。

最新の天気図を掲示している小屋もいくつかあります。
ただ、何割の人がそれをちゃんと読めるかというと、残念ながら疑問が残ります。。。。。
ですが、やらないよりはずっといいのではないかと思います。

突っ込んで話を聞くことで、その地特有の観天望気の話や注意点が聞けることがあります。
なんせ、事実上の定点観測のようなもんですからね。

情報提供を求めることも必要ですが、情報を引き出すことも同時に必要ではないかと思います。
  1. 2008/08/02(土) 10:09:31 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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