【概要】
28日午後2時ごろ、岐阜県高山市の北アルプス西穂高岳(2、908メートル)の山頂南側の稜線から、大阪府和泉市の中学校教諭女性(36)が滑落、一緒に登山していた長野県安曇野市の女性(37)が気づき、所属する長野県山岳協会傘下の「登攀クラブ安曇野」の男性を通して110番した。滑落した女性は同クラブ所属。同クラブの長野県の女性2人と26日に西穂高岳に入山。、29日に下山予定だったという。西穂高岳から下山途中、2750メートル付近のピラミッドピークと山頂の中間から約300メートル滑落した。同行者によると、滑落後に自分で簡易テントをかぶったのが見えたという。女性の携帯電話は通じず、けがの程度は不明。女性は29日朝、岐阜県警のヘリで救出され、病院に運ばれた。ピッケルが左太ももに刺さっており、重傷。衰弱してはいたが、意識はあり、救助の隊員と言葉もかわせたという。
(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、共同通信、時事通信などからデータ引用・抜粋)
【考察】
まずは、生還できて何より。
ツエルトを始め、ビバーク装備の重要性、改めて・・・という感じです。
また、止血法など学ぶべき点があるのではないかと思います。
携帯電話について。
今回はバッテリーが切れていたのか、故障したのか。。。。。
そのあたりは不明です。
電池切れの場合。
充電式のアルカリイオン電池。
低温ではあっという間に、残量がゼロになってしまいます。
単3電池を使う充電器、やはり必需品ではないでしょうか。
コンビニやホームセンターで売っているので、入手はかなり簡単です。
当然、電池の予備も必要になり、重量的には多少増量になることはやむを得ませんが。
故障の場合。
故障の可能性というのを、織り込んでおく必要があると思います。
携帯電話に限らず、GPS、ビーコンなど、万能ではありません。
バッテリー切れとともに、故障もあり得ること、忘れてはならないと思います。
さて、今回のけが、ピッケルによるものでした。
以下は一般論として。
植村直己の著書「青春を山に賭けて」の中から。
槍を持ったアフリカ・マサイ族の男性から、ピッケルを「いい武器だ」とほめられた。
そんな記述があったと記憶しています。
個人的には、かつて「山男のピッケル」は「武士の刀」みたいなもんだと教わりました。
「武器」「刀」・・・・・・これは「凶器」と言い換えても差し支えないと思います。
残雪期の山、夏の雪渓、初冬の山。
アイゼンワーク、ピッケルワーク、ザイルワーク・・・・。
学生時代には、バカの一つ覚えと思えるほど、雪訓ばかりしていました。
正直に言うと、全然楽しくないので大嫌いでしたが。。。。
今にして思えば、そこに意図があったのではないか・・・・と。
「武器」「刀」を扱うわけですから、それによって自らを傷つけぬように。
(ま、傷つくことがゼロにはなり得ませんが、少なくとも減るだろうと。。。。)
そのためには、使い慣れておく必要がある。
使い慣れる=体で覚える。
そういうことだったのではないかと思います。
滑落停止訓練など、雪訓の効果については、以前から議論があったと思います。
ただ山行を重ねるよりも、ある程度訓練を積む方が、道具の習熟が早いのでは?
ピッケルによる自傷も、アイゼンを引っかけることも、減るのでは?
また、転倒・滑落開始直後に、体が反応するってことは?
使いこなせてこその道具。
改めて訓練の意味を思いました。
雪山にピッケルを持って入る人のうち、そういった訓練と無縁の人。
どのぐらいいるんだろう。。。。。。
自らのピッケルが刺さり重傷という点から、そんなことを考えてしまいました。
テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ
- 2009/01/05(月) 13:05:34|
- 遭難カルテ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0