山道を行く

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【日々是好日260】 事故から1ヶ月

トムラウシの事故から1ヶ月。
思うことをまとめてみました。



少し前の記事のコメントで
「ガイドという仕事は、単純にパーティ組んで登るのと違う。」
という言葉をいただきました。

「ガイド=リーダー」ではないという点、まったくそのとおりです。
むしろ「ガイド>リーダー」というべきです。

リーダーであれば、パーティー全員に目を配り、もっとも弱いメンバーに合わせて一緒に行動するよう、パーティーを運営します。
実際にパーティーが四分五裂状態だったことを考えると、この点は不十分だったのではないかと思います。

また、メンバーの装備や体調もチェックし、弱ったメンバーの荷物を元気のあるメンバーで分担する差配などもします。
個人的には、新人を連れて行くとき、ザックの中身を全部ひっくり返してチェックしたものです。
事故後、アミューズトラベルの社長が記者会見で、装備については参加者個人の責任、というようなことを言っていました。
山に入る以上、参加者の責任に属する部分というのは当然存在しますが、これはちょっと違うんじゃないかと。。。
万が一の事態が発生してしまったら、リーダーよりもガイドのほうが批判にもさらされ、責任も大きいものです。
それを回避する上でも、この点についてはガイド側がチェックすべきでしょう。

まとめていうと「ガイド>リーダー」であるべきなのに、リーダーのなすべきことすら十分にできていなかった、ということになります。



ガイドについてもう一点。

アミューズトラベル社の社長・松下政市氏と事故にあったガイド吉川寛氏は、いずれも日本山岳ガイド協会(JMGA)の会員
また、松下氏はJMGA正会員団体「マウンテンツアーガイド協会」の代表者でもあります。
また、同日美瑛岳で事故にあったオフィスコンパスの代表・上鶴篤史氏と、参加していたガイド小市匠氏も、ともにJMGA会員です。

両社とも、代表者と事故の当事者が会員だったことを考えると、JMGAにとっては大きな話だと思います。
が、JMGAのHPはいつもどおりの微妙にそっけないままで、今回の事故についての記述はまったくありません。


そういえば白馬の事故のときのガイド・田上和弘氏について。
田上氏にはJMGA会員であると同時に日本アルパインガイド協会(AGS-J)の会員でもあります。
AGS-Jは田上氏に厳重注意処分を下した旨がHP上に掲載されていました
が、JMGAのほうは、何もなし。
当時はAGS-JがJMGA加盟だったのですが、現在は分裂。。。。
また、JMGA会員名簿自体も、当時から更新されていないのでなんとも言いがたい部分はありますが。。。。。

ガイド協会の対応が見えてこないあたりに、もどかしいものを感じます。



で、何が欲しいかといわれれば、報告書です。

遭難・事故の際の報告書、山岳会や個人のサイトでは時おり見ることができます。
事故に至った経緯、事故後の対応、問題点や教訓、今後の対策などが記されているものです。
それが、ガイドやツアー会社のものは、個人的には全く目にしたことがありません。
どうしてできないんだろう?

8月13日付の読売新聞に大雪山系遭難、旅行会社が遺族らに説明文というのがありました。
一部の個人サイトで、その書類の存在は公表されていましたが、いちおう全文を引用します。

北海道の大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で7月、東京の「アミューズトラベル」が企画した縦走ツアーの参加者ら8人が死亡した遭難事故を巡り、同社が関係者からの聞き取りで遭難に至る経過の概要をまとめて参加者や遺族に送付していたことが12日、分かった。
 文書は同社の松下政市社長名で出され、松下社長は報告が遅れたことを謝罪するとともに、「事故原因の詳細を究明するための検討委員会を設置すべく準備を進めている」として、今後の調査への協力を求めた。
 文書によると、ガイド3人と客15人の一行が7月16日、避難小屋を出発して北沼分岐手前にたどり着いた際、北沼の水が、幅2メートルほどの川のようになって流出。ガイド2人が客を対岸に渡していたが、うち1人が転倒して全身をぬらした。女性客1人が渡り終えた後で動けなくなったため、この女性客と付き添いのガイド1人を残して、ガイド2人と客14人が先に進んだ。
 ガイド2人のうち1人は、北沼分岐とトムラウシ分岐の間の雪渓を、女性客2人を背負って登り、客4人とともにビバーク。さらに、救助要請のために、携帯の電波が届く場所を探しに南沼キャンプ地方面に歩いて行き、午後4時49分にメールで救助要請した。
 もう1人のガイドは、客10人を連れて下山を続行。トムラウシ分岐に到着した際には、客は8人になっていたが、「転倒で極限状態にあり、2人を探しに行く精神力も体力も残されていなかった」としている。このガイドは、前トム平を過ぎた所で一緒にいた女性客に110番通報を頼んだ。
 同社は、「説明文書は遺族や参加者に出したもので、マスコミに発表したものでない」としている。


要するに、報告書自体をオープンにするつもりはない、ということでしょうか?
「マスコミに発表したものでない」とは、公表の意思がないないということではないかと。。。。。

注意点や問題点など、業界関係者のみならず、我々一般の登山者にとっても教訓の含まれたものになるはずですが、公開されないと知るすべはかなり限られてきます。

その後、ガイドたちはツエルト持っていたがテントは持っていなかったことや、ツエルトを持っていたガイドが先に下山してしまったため、残された人たちは吹きさらしの中にいたこと、テンとはたまたま登山道整備業者がデポしていたものを見つけたことなどが報じられています。

個人的には、マスコミの報道がすべて正しいものとは思っていません。
取材する側の事実誤認や、一方的な見方もあるだろうと思います。
今回のように報道がかなり進んだケースの場合、そういうものが一人歩きしてしまう可能性だってあるわけで。。。。。

だからこそ報告書を、とも思うのです。
ぜひとも両社それぞれに、しっかりとした報告書を公開してもらいたいものです。




ちなみに、ツエルト、全員を収容できるだけあったんだろうか?
残された人数などから考えると、足りていなかったように思います。
もし、そういうことであれば、ツアー会社・ガイド側の装備不十分といわれても仕方がないと思います。

それと、テント発見は幸運以外の何でもありません。
もしそれがなかったら、もっと大きな事故になっていたと思われます。

また、テントを持たない状態で「避難小屋はいっぱいです」となったら、客をツエルトで寝かせるのはさすがに気が引けます。
そういうことでの場所取りのために、ガイド1人を小屋に残していたんだろうか?
それはそれで問題があるように思いますが。。。。。



(この項、多分続く・・・・・・はず。。。。。)
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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2009/08/16(日) 13:11:42|
  2. 日々是好日
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
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コメント

この事故についてはかなり膨大なデータがWEB上にあります。残念ながら、どれが事実で、どれが推定なのか現場に居合わせていないものには判断できない部分も多いです。
生存者の情報もWEB上にありますが、ガイドや会社に対する反感がにじみでた表現ですから、これもそのとらえ方が正しいかというとひとつのとらえ方としか言えないと思います。
恐らく裁判になると思われますが、裁判になることによってかえって報告がでなくなることが危惧されますし、裁判は残念ながら事故を防ぐためのものではありませんので、その判決そのものは必ずしも原因究明とイコールではありません。その行動をとらなかったら事故は起きなかった。故に責任があるとかないとかなるだけで、どうすれば良かったとは答えてくれません。それは裁判でなく登山界で答えていくしかないのかも知れません。

私は事故そのものの報告よりも、このコースについて会社は事前にどのような検討をし、どういうリスクを想定し、どういう対応をする計画であったか、その判断は誰がすることになっていたのかということを知りたいと思います。そして本来ならその要点は参加者に知らされるべきです。最近の電気製品にはかなりのリスクについて表示されています。募集を見る限りリスク表示はほとんどないように思います。

今月末に非公開でこの事故の検討会を東京で行います。いまのところ参加者の一部から検討結果についても非公開でという意見があり、残念ながらその予定です。ただ、こういう試み自体が珍しいことなのでお知らせしておきます。一般化できる内容で山岳雑誌などにお知らせできればと思います。

ガイドに関する疑問は私も感じるところです。募集にもガイドが同行とあれば当然そのガイド資格を与えたところが、ガイドの名称の使用について許可しているわけですから、何らかの責任が発生します。その責任なくガイド資格を与えることは無責任です。私たちだっていろいろな組織に所属していますが、その組織の名前だって自由に使える訳ではありません。これを機にと思うばかりです。
  1. 2009/08/18(火) 21:41:40 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

よかっぺさまへ。

ご指摘の通り、膨大な情報が出回ってます。
ここのところの遭難事故にしては、極めて珍しい状況かと思います。
確かに取捨選択は難しいですし、自分自身もすべてに目を通せているわけではありません。

ただ、参加した客の側から不信感や反感が噴出するってのは、どうだろう。。。。
企業としての姿勢が問われているように思います。


>私は事故そのものの報告よりも、このコースについて会社は事前にどのような検討をし、どういうリスクを想定し、どういう対応をする計画であったか、その判断は誰がすることになっていたのかということを知りたいと思います。

ツアー・ガイド登山を考える上で欠かせない視点だと思います。
報告書の中に盛り込まれるといいんですけどね。。。。

>今月末に非公開でこの事故の検討会を東京で行います。
>いまのところ参加者の一部から検討結果についても非公開でという意見があり、残念ながらその予定です。

非常に関心が持てる試みですが。。。。。
なぜ非公開なんでしょうか?
仲間内で集まって議論するだけ、というのならいいんですけど、よかっぺさまの言う検討会であれば、私的なものではないと思います。
それが検討結果すら公表しないのでは、どれほどの意味があるのだろうか。。。。
今どき、役所の審議会ですら公開の流れなのに。。。。
表ざたにするとマズイことでもあるの?なんて思ってしまいます。
この「非公開」というあたりに、なんだか根の深いものを感じてしまいます。
よかっぺさまご自信については「残念ながら」という言葉から、苦衷、お察しします。

>これを機にと思うばかりです。

同感です。
が、先ほどの非公開の事もあり、あまり楽観はできないかなぁ。。。
直接関係はないけれど、どこかでつながっているように思います。
また、これまでも、その「機」は何度もあったはずです。
それをことごとく逃してきているわけですからね。。。
  1. 2009/08/19(水) 13:56:37 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

はじめまして。
私自身「ヤマ」は佐瀬さんや新田さん本で読むのが専らで、実体験は里山歩き程度でなのですが(おそらく筆者さんと同年代)、何故か今回の事故(事件?)が気になってwebで調べてて貴ブログに辿り着きました。
実体験をベースに、とても丁寧に考察されており(これまでの記事もいくつか拝読しました)感服しています。

TVとか週刊誌など「世間」がこの種の話題を扱う際「警鐘を鳴らす」方向なのは結構だし仕方ないのですが、ちょっと扱いが乱暴なのではないかなぁ?と思うことが度々です。(昨今多少マシになりつつありますが)どうしても特定の個人であったり団体(法人)であったり、道具だてであったり気候であったり、「何か」に責任や原因をおっ被せて「単純化」してまとめてしまいがちだと感じています。

個人的には「そう単純なモンじゃないだろう」という思いが強いのです。色々な要素が複合して起こってるハズだし、それをよくよく調査・考察した上で「今回は、特にこの点が悪かった」とか「ここのところはたいへん不運だった」という結論(らしきもの)が導かれ、今後への「漸進」に役立てる、というのが我々に求められる姿勢だと思います。
そう「よく考えて、ちょっとづつでも、確実によくする」姿勢こそ、重要かと思います。
その前提として「自然への畏怖」というか「人間の力でどうしょうもないコトもある」という思考回路がものがあってしかるべきなのは当然とした上で、ですが。<ここんところが世間で忘れられがちですよね

そのためにも、背景や内容がよく分かっている(今回であれば)「ヤマの世界」側から、冷静かつ精緻な調査・考察と、それに基づいた情報公開や意見表明などを強く期待したいですね。

乱文失礼しました。
今後も楽しみにしています!
  1. 2009/08/20(木) 13:44:54 |
  2. URL |
  3. 6340号 #zhqLdFUU
  4. [ 編集]

公開できない理由に政治的な意図はありません。不確かな事実に基づいて結論を出して発表すると結論が一人歩きするということが一番心配していることです。何の権限もない者が得られる情報には限りもありますし、それが正しい(自分にとって都合の良いことだけしか言わない)かどうかも難しいものです。
メディアの取材に応じると1時間話してもメディアの使いたい5分だけ使われ、その話の前提部分がカットされるため全く逆の意味に使われることもあります。

13日から16日にかけて大雪を縦走する予定のある山岳会のパーティーは天気図から荒天が予想されたので14日12時間行動して下山したそうです。予想通り15日は下界でもかなりの悪天で、16日は南のアポイ岳に移動し何とか登ったそうです。ほかにも突っ込まなかったパーティーはいくつかあったそうです。

この時期北海道は登山シーズンにはいっています。事故を起こしたパーティーの行動をいろいろ言っても「たられば」の世界で正直どのような参考になるのかなという気もします。同じ時期に同じ山域にあったパーティーがどう対応し、どう安全を確保したかの方がよほど登山者の役に立つかも知れません。
そしてそうした行動をなぜとったのか、とれたのか?それは事前に検討された計画に従ったのか、会のルールに従ったのか、リーダーの経験によるその場の判断だったのかというようなことの方が「自立的な」登山者にとってはより重要と思います。

しかし、そうでない登山者や旅行客もたくさんいますのでそういう人たちの安全を守るにはどうすれば良いかということで事故パーティーの分析も必要となってくるわけです。
  1. 2009/08/20(木) 23:06:53 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

6340号さまへ。
はじめまして。

>今後への「漸進」に役立てる、というのが我々に求められる姿勢だと思います。

ですね。
ただ、3歩進んで2歩さがるならまだいいんですが、立ち止まってしまっていたり、後退してるんじゃなかろうか?と思ってしまったりするケースもあるように思います。
単純化できるものはしてもいいのですが、何でもかんでもとはいかないでしょうね。
その辺が難しいところだと思います。

>その前提として「自然への畏怖」というか「人間の力でどうしょうもないコトもある」という思考回路が・・・

「人間の力でどうしょうもないコトもある」を想定して、じゃあ、どうやってそれをいなしたりかわしたりするのか・・・ということを考えるべきでしょうね。
「どうしょうもない」は最後にとっておくことだろうと思っています。


駄文が続くことになろうかと思いますが、気が向いたらコメントでも残していってください。
今後ともよろしくお願いします。

  1. 2009/08/22(土) 11:50:14 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

よかっぺさまへ。

>公開できない理由に政治的な意図はありません。

了解しました。
ちょっと勘ぐり過ぎたかもしれませんね。

>メディアの取材に応じると1時間話してもメディアの使いたい5分だけ使われ、その話の前提部分がカットされるため全く逆の意味に使われることもあります。

それはおっしゃるとおりですね。
全文掲載という条件で、岳人なり山渓なりに載せるのがいいのかもしれませんね。

>事故を起こしたパーティーの行動をいろいろ言っても「たられば」の世界で正直どのような参考になるのかなという気もします。

え~っと。。。。
ここのところ、よかっぺさまと見解が分かれるところかもしれませんね。。。。
「たられば」を事故の後から言っても、事故自体には変わりありません。
が、事故から出てきた「こういった場合にこうしていたら」というケースが多く頭に入っていれば、入っていないよりもその後の場面での対処は変わってくると思います。

個人的には、自分の行動を顧みたときに「たられば」って、結構多いのです。。。。。。
学生のころは合宿のたびに反省会があり、それこそ「たられば」のオンパレードでした。
で、次回以降、同じ反省をしないように、どうするのか、というのが課題でした。

とはいえ
>同じ時期に同じ山域にあったパーティーがどう対応し、どう安全を確保したかの方がよほど登山者の役に立つかも知れません。
という部分については、異論ありません。

今回は同じときに同じ山に入っていたパーティーの存在があります。
判断が分かれ、行動のスピードも違うわけで、比較できる対象が複数あるのはまれなケースだと思います。
多面的な分析や考察、やはり重要だと思います。

  1. 2009/08/22(土) 11:51:31 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

 管理人さんの方で整理された考察が既にあるのに恐縮ですが、遭難に結びついたと考えられるものについて、皆様のご意見や、報道内容を参考にしながら断片的ですが以下に列挙してみました。

 まだまだ足りない部分もあってもっと多面的に考察すべきでしょうが、他のパーテイとどう違ったのか、また、同じパーテイのメンバーの中でどう違ったのかなど、紙一重のケースもあったかも知れませんが、様々な面から比較ができれば幸いです。


1.遭難の発生頻度に影響を与えたと考えられるもの

 (1)共通要因(客観的危険)
   ・気象条件(寒冷前線が通過して気温低下、風雨が強い)
   ・北海道の2000mの山域(森林限界の上で風をまともに受ける)
   ・経路上の危険個所(下山路の付け替えにより増水による危険はなくなったが、今回は北沼のオーバーフローにより水濡れ)

 (2)人的要因(主観的危険)
   ・行程計画
     日数
     宿泊場所
     各日の運動強度(距離・累積標高差(+-)・装備重量・歩行速度・経路上の障害等)
     予備日・エスケープ計画の有無、等
   ・ガイド、参加者の人数と構成、お互いのコミュニケーション・情報伝達・協力の有無
   ・ガイド、参加者各人の性差、年齢、体力、体調(疲労度含む)、既往症、等
   ・ガイドの実力、リスク認識力等
   ・各人の防寒装備と、実際の使われ方(雨具の下に着込んだかどうか)、日頃の雨具のメンテナンスの有無
   ・栄養補給の有無
   ・予防策(行動回避の判断を含む)の有無

2.遭難の発生により、重大事故に導いたと考えられるもの

   ・低体温症そのものの危険性(被害度)
   ・低体温症発生についての認識不足
   ・緊急連絡の遅れと、悪天候時・夜間の捜索・救助活動の困難さ
   ・ビバーク・避難対応
   ・応急処置の仕方
  1. 2009/08/22(土) 16:41:30 |
  2. URL |
  3. ちよ #BbTkef3A
  4. [ 編集]

「たられば」を全く否定する気はないのですが、「出発しなかったら」事故は起きなかった。と言っても裁判では意味がありますが、登山の事故予防のためにはあまり意味が無く、同じような条件で入山を回避したり、停滞したパーティーと出発したパーティーの判断がなぜ分かれたのか?その判断の基準がどう違ったのかということの方が参考になります。

ちよさんのいう客観的危険は、今回が想像を絶するものではなく過去の事故例などと同様と思われます。通常入手できる気象情報でも十分判断可能なものであったと思います。(そういう判断をしたパーティーも複数あります)
そうすると分析しても「登山」としての知見はほとんど増えないと思います。もちろん、その知見を知らない登山者も多いのでそういう登山者に対する情報伝達としての分析の意味はありますが、それはほとんどの事実が出揃い、評価が確立した段階で伝えた方が良いと個人的には思います。

やはり、この事故は、ツアー会社のやっているツアー登山の持つ特異性に原因があるように思います。ツアー登山そのものの持つ危険性はどこのツアー会社のツアー登山でもゼロにはなりませんが、それにそれぞれのツアー会社の持つ方針や理念が加わった時に非常にリスクの高いものから低いものまでに分かれると思います。この事故の原因の分析はそちらに向かわないと意味がないように思います。

こういうエスケープの少ない縦走をする時には、登山の常識としては「軽装ですばやく通過する」「重装で予備日を持ちゆっくり通過する」かの選択を行います。このパーティーは「軽装でゆっくり通過する」です。「軽装ですばやく通過する」ときの基本は好天を選び行動する。悪天なら突っ込まない。です。「軽装でゆっくり通過する」ならさらに天候判断に注意しなくてはなりません。秋の白馬の事故もここの判断ミスだと思います。この「軽装でゆっくり通過する」というのはツアー登山だけでなく、中高年のグループ登山の特徴です。時間がかかるというのは疲労という要因のほかに天候悪化やその他の外部から受けるリスクにさらされる時間が長くなるというリスクがあります。・・・そういう意味では「登山」として分析する意味があるかも知れません。

  1. 2009/08/23(日) 07:17:51 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

 
ちよさま&よかっぺさまへ。
まとめレスとなりますが、ご容赦ください。

箇条書きにされたものを見て、非常にすっきりとしたなぁと思います。
項目はおおむねそんなところだと思います。
新たな情報が出てきたら、項目を付け加えたり答えを書き込んだりして行くことになるのでしょうね。

>そうすると分析しても「登山」としての知見はほとんど増えないと思います。
>もちろん、その知見を知らない登山者も多いのでそういう登山者に対する情報伝達としての分析の意味はありますが、それはほとんどの事実が出揃い、評価が確立した段階で伝えた方が良いと個人的には思います。

「たられば」論の見解の相違、少しナゾが解けた気がしました。

まず、知見の量というのは、個々でまったく違うものになります。
すでに存在する知見のうち、だれもがすべてを持っているわけではないということです。
正直に言うと、低体温症や雪崩、気象など、個人的にはまだまだじぶんには足りないなぁと思っています。
ですので、少なくとも私個人は、ここで学ばせてもらっている面があります。
ですので、登山者全体としては「増えない」のでしょうが、個々人のレベルにおいては「増える」面があるのではないでしょうか。

従来から指摘されていることでも、自分自身が忘れないために、繰り返し繰り返し出してもいいのかなと思います。
また、言われ続けていることが守られずに事故に至るケースも多々あることですし。。。。

そして、よかっぺさまと私の考えている「たら」の場所が違うんじゃないか、と思い至りました。
「こういう状況になったら、こうしたほうがよさそうだ」
「こういう状況になったとき、こうしていたら…」
前者の「たら」であれば、教訓になるものがあると考えます。
後者の「たら」の場合には、実りがないわけではないけれど、多くは期待できない。
そういうことなのかな、と。
事故の詳細から、前者の「たら」を、どれだけすくいとっていけるかなんだと思います。
一方、後者の「たら」については、さきほどの「知見」の話になってくるのでしょう。
と、勝手にすっきりしてしまいました(笑)。

>やはり、この事故は、ツアー会社のやっているツアー登山の持つ特異性に原因があるように思います。

その面があることは間違いありません。
で、「一般的な登山として」という面と「ツアー登山の持つ特異性」という面、それぞれ別々に考えてみるのもひとつの方法なんではないかと。
私自身、一緒くたにして書いてきたのですが、それで議論がすっきりするんじゃないかと思います。
そのうえで、もう一度ちよさまのコメントを見返してみると、見え方が若干ですが微妙に変わってくるような気がしました。

いずれにしても、考えることも多いですが、考え方についてもいろいろあるな、と改めて思ったところです。


  1. 2009/08/23(日) 15:50:50 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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  1. 2012/11/05(月) 13:41:56 |
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