山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

【事故報告書14】 トムラウシ山事故・ガイド協会の調査委が中間報告

7月に起きた北海道・トムラウシ山の事故について、7日に日本山岳ガイド協会の事故調査特別委員会から中間発表が出されました。
マスコミの記事はざっと目を通したのですが、全文が見たいと思い、あちこち探すとここここにありました。

さて、一読しての感想や疑問点などを。

事故発生後、ツアーを企画したアミューズトラベルは、社内の有識者で調査委員会みたいなものを作るようなことを言っていました。
正直に言うと、社内にそんなに有識者っているのか?と思ってたのですが。。。。
案の定と言うかなんと言うか、自分のところの手に余ったので協会に・・・というようなことが書かれています。
ま、そりゃそうだろう。

 

委員は6人。
肩書きを見たら、全員が「登山家」だとか。
「登山家」って、なんなの?なんて突っ込みを入れたくもなりますが、ま、置いといて。

利害が絡むからという理由だと思うんだけれど、あえてガイドは委員から外したようです。
が、現地調査レポートにはガイドさんが参加。
調査班には金田正樹委員のほかに3人、縦走班ではガイド2人のみ。
なんとも微妙だなぁ・・・。

さらに6人の委員がいて、現地調査レポートに名前が出てくるのは金田委員のみってのも、ちょっと首を傾げたくなりましたが、ま、委員選任時期の関係があったのかもしれません。 

9月2日に予備会合、第一回の会合が9月26日で「現在に至っている」だそうで。
1回しか会合なかったのかしらん。。。。。

普通なら何回会合をやったか記すもんだと思うけれど、その記述がないことや、「現在に至っている」なんていう表現からすると。。。。。
実際のところは、どうなんでしょうね?
予備会合→第一回会合→中間報告ってな流れであったなら、ちょっと乱暴かな。。。

遭難事故パーティー行動概要。
今まで見た資料の中で一番詳細なものだと言う印象です。
その中に気になったところがあったので抜粋します。

「女性客H(61歳)『私は1700m以上に達すると高山病の症状が出る。胃に不快感が起こり、頭痛はあまりないが、吐く前にしきりに生あくびが出る。初日は固形物が食べられなく、水を飲んでもしばらくすると吐いてしまう』」

吐いてしまう人のことは以前にも書きましたが、本人の弁として出ると、一層はっきりします。
で、このような人を1700m以上で何日も行動させるのはどうかな?と。

初日は水すら受け付けないとなると、かなりの消耗があるはずですから、やはりアブナイんじゃないかと思ってしまいます。
自分がそういう状態であるという自覚があるなら、今回のツアーへの参加は見合わせるべきだったのではないかと思います。
また、ツアー会社のほうでも参加者の既往症などを調べて、参加を断れる仕組が必要だと思いました。

が、中間報告書には参加者の選別についてはあまり突っ込んだ話はありませんでした。
この女性は生還したため問題にはならなかったのかもしれませんが、潜在的な危険をはらんでいるような気がしてなりません。



さて、問題点の指摘は多岐にわたるのですが、最も気になった点。

ガイドの力量不足を、明確に指摘している点。
それ自体は、「身内をかばう」ようなフニャフニャした方向に行かず、言うべきことを言ったという意味では評価しています。

が、そこから何が導き出されるかというと。。。。

今回のツアーは協会認定資格を持ったガイドがリーダーでした。
「認定資格を持ったガイド」のツアー事故に対して「ガイドの力量不足」を指摘するということ。
それは「ガイド資格」そのものについて疑問符がつく、ということになります。
言い換えると「協会認定資格を持ったガイドでも、力量不足の場合がある」と明言しているに他なりません。
これは、協会が認定しているガイド資格への信頼を、根底から揺るがしかねない指摘ではないかと思います。

報告を受けて、ガイド協会はその辺をどう説明するのか?
ウヤムヤか、見なかったことに・・・・・なんてことになったりはしてほしくないんですけどね。。。


ツアーを主催したアミューズ社の当時の社長・松下政市氏もガイド協会の会員であり、傘下団体・マウンテンツアーガイド協会の当時の代表者でもあります。
そういう人が社長を勤めるツアー会社が、(協会認定資格を持っていないという意味での)無資格ガイドをツアーに投入していたことについて、協会としてどうするのか。

アミューズ社は松下氏が引責辞任で取締役に降格し板井克己取締役兼東京支店長(東京本社ツアー担当本部長との報も)が社長に就任したことは10月下旬に報じられていました。
板井氏もガイド協会会員ですが、聞くところによると、無資格ガイド投入のツアーをその後も継続して行っているようです。

また、マウンテンツアーガイド協会の代表者(担当者?)は高千穂有康氏に変わっています。
高千穂氏もガイド協会会員です。
高千穂氏は事故当時、アミューズ社の営業課長で「ツアーの日程に無理はなく、装備も問題ない。」と報道陣に答えています。
ところが、日程や食料の脆弱さは中間報告書で指摘されているわけで、高千穂氏のコメントと中間報告書の内容が、完全に乖離していることになります。
これでいいのか?という思いが残ります。

アミューズ社とマウンテンツアーガイド協会の対応から見ると、ガイド協会の会員自体が「ガイド」を軽んじてはいないか?ということが透けて見えているように思うのですが。。。。



ガイド絡みの事故はこれまでにも何度かありましたが、今回に関しては調査委設置など、ガイド協会自身も(珍しく?)危機感を持った対応だったと思います。
が、ガイド協会のHPには調査委に関する記述が全くなく、ものすごくちぐはぐな印象を受けます。

また、中間報告書の内容も、協会の姿勢やガイド資格のあり方について、直接の表現はないけれど厳しい指摘がなされていると思います。
当該ガイドの力量不足はあったが協会には関係ない、なんてことにはなりえないと思います。



今回の中間報告によると、本報告では登山ガイド業界・旅行業界に対して、より踏み込んだ問題提起をする、と書いてあります。
年明けにも本報告が出る予定らしいので、そちらを待つことにします。
なお、マウンテンツアーガイド協会が作った報告書も添付してもらえればなぁ・・・と。





スポンサーサイト

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2009/12/15(火) 11:43:07|
  2. 事故報告書
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<【日々是好日270】 冬到来 | ホーム | 【山の写真集5】 熊、出るかも>>

コメント

最終報告書

出ましたね。
  1. 2010/04/07(水) 23:28:14 |
  2. URL |
  3. つっきー #-
  4. [ 編集]

つっきーさまへ。

出ましたね。
残念ながら、追いきれてません。
もう少し余裕が出てきたら、まとめてみます。
  1. 2010/04/09(金) 17:21:53 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://yamayakenta.blog51.fc2.com/tb.php/562-c972752d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

K・T

Author:K・T
山ヤのつぶやき。脈絡はないかも…。
 
~~~~~ メニュー ~~~~~
【日々是好日】
  日記のようなもの
【山日記】
  山に行った記録
【遭難カルテ】
  遭難事故から何を学ぶ?
【事故報告書】
  学ぶことの多いものです
【危険回避の道】
  よりリスクを減らすために
【道具を語る】
  山道具のあれこれ
【山の写真集】
  新旧織り交ぜて掲載予定
【子連れに挑戦】
  我が家的ノウハウです
【自己紹介】
  ごく簡単なものです

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

月別アーカイブ

ブログ内検索

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2カウンター

フリーエリア

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。