山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

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【日々是好日286】 観光庁のアンケート

3分の1マニュアルなし ツアー登山の旅行会社

少し前ですが、こんなニュースが出てました。
観光庁がツアー登山を扱う旅行会社にアンケートしたら、こんな結果が出たと言う話です。
共同通信社の配信で、いくつかの地方紙に掲載されたようです。

その内容を考えてみます。



●日本旅行業協会と全国旅行業協会の計42社対象、有効回答は30社。

   42社って・・・・もっとあるのかと思ってました。


●添乗員・山岳ガイド・ツアーを企画する社員らに向けたマニュアル
   「作成している」67%   「作成していない」33%


   全体の3分の1がマニュアルなしで、企画・催行ってことになります。
   マニュアルには、レシオなどの問題に業者なりの考え方が反映されるわけです。
   それがないままというのは・・・・アバウトですな。。。。
   なお、マニュアルがあればそれでいいというわけではなく、当然その内容も重要ですが。。。。
   各社がそれぞれマニュアルを作って公表すれば、選ぶ際の大きなポイントになってくると思います。
   「安全面への配慮」をアピールするには、いい材料だと思いますけどね。。。。
   知っている範囲では、マニュアルを公表している業者はありません。
   

●緊急時の連絡網作成と現地持参
   「している」77%   「していない」23%


   事故時の連絡体制がない業者が4分の1近くあるんですね。。。。
   事故が発生しても、業者自身はなにも知らないなんてことがありえるわけです。
   警察から「おたくのツアーが遭難してるよ」なんて連絡を受けるってのも、格好の悪い話ですな。
   「していない」の23%、ちょっとあり得ない気がします。
   ふつうの山岳会でも、緊急時連絡のチャートはあると思うけどなぁ。。。
   

●添乗員と山岳ガイドの役割分担
   「定めている」50%   「特に定めず現地の対応に任せている」33%


   添乗員は旅行業務の専門家でガイドは山の専門家。
   その関係から役割は決まってくるはずです。
   この項目、マニュアルの有無とも関係してくると思います。
   添乗員が日程消化を迫り、ガイドに無理を強いるなんてことになりかねないのでは?
   
   
●添乗員・ガイドと正社員
   「添乗員を必ず正社員が務める」27%   「ガイドを必ず正社員が務める」4%


   ツアー登山、ほとんどの場合、ガイドは「雇われガイド」ってことです。
   業者から嫌われたら、仕事がなくなってしまうという現状が現れています。
   業者からすると「日程を予定通りに消化し、客から不満が出ないよう登頂させる」ことが需要になります。
   となると、ガイドの的確な判断がぶれてしまう可能性がある、ということです。
   ガイドが業者の顔色を伺う構図、結構あると聞いたことがあります。
   まあ、「雇われガイド」であっても、きちんとしているところはあると思いますが。。。。。


●これまでの死傷事故
   「ある」40%   「ない」60%


   これ、予想していたよりも多かった。。。。。
   まあ、山に行く以上、事故がゼロであり続けることは不可能だと思います。
   また、すべての事故が、ツアー業者やガイドが悪い!ということはないと思います。
   なんでもないところで客が転んでケガをした、なんてケースは客の責任でしょうし。
   ただ、責任ありの事故がどれほどあったんだろう?
   自分の所の事故、ほとんどの業者がHP上には記していません。






全体を見渡してみると、ツアー登山って大丈夫かぁ?というような印象です。
アバウトなことが結構あるんじゃないかと。。。。。。
ガイド同様、当たり外れがあるんでしょうね。

過去に事故はあったけど、マニュアルも緊急連絡網もありません、という業者だってありそうです。

このアンケートは、ツアー登山の一つの側面を示すものだと思います。
たったこれだけのアンケートからも、もやもやと疑問(不安?)がわいてきます。
それらが改善されないまま、次々とツアーが催行されていく。。。。。

なんだか、あんまり気分のいいものではないですね。。。。。。




残念ながら観光庁のHPには、このアンケートに関する記述がありません。
日本旅行業協会全国旅行業協会のサイトも同様です。

役所の発表モノ、毎度ながらもっと詳細が知りたい・・・・と思ってしまいます。






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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

  1. 2010/06/04(金) 21:45:12|
  2. 日々是好日
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
<<【遭難カルテ168】 鳥海山で不明の79歳救助 | ホーム | 【遭難カルテ167】 赤岳で男性滑落し死亡>>

コメント

観光庁のアンケートなのに観光庁のHPに無いのですか・・・。
結果をニュースで見るだけって言うのも変ですね。
しかし、このアンケートの結果、見ていると結構アレだなぁ・・・。
完全に旅行業が山岳ガイド山行(のはず)を押さえ込んじゃってますね。観光の延長で山登りって言うのが増える一方っていう感じがします。
  1. 2010/06/05(土) 23:44:49 |
  2. URL |
  3. HOKUTEN #99DFA69w
  4. [ 編集]

HOKUTENさまへ。
お久しぶりです。

> 観光庁のアンケートなのに観光庁のHPに無いのですか・・・。
> 結果をニュースで見るだけって言うのも変ですね。

情報を求める側と出す側の溝ってな感じでしょうかね。
隠そうという意図があるとまでは思いませんが、ちょっと残念です。

> 観光の延長で山登りって言うのが増える一方っていう感じがします。

同感です。
ただ、営利企業である業界各社にその意識が希薄なのかも知れません。
まずなんとかすべきは業者だと思うのですが。。。。

次にはガイド側から声を上げるべきだと思うのですが、そっちも難しいようです。
ツアー業者批判は、ガイド仕事がなくなることにつながりかねない現状ですからね。。。
なんだかんだ言っても、ガイドも立場が弱いようですから。

最後に、客。
こんな状況でもツアー登山に客が集まっているわけで。。。。
客の側がツアー業者やガイドを選別して、淘汰されていくという形しかないのかなと思います。
が、トムラウシ後もアミューズのツアーに人が集まっている様子からすると、現状では厳しいと言うしかないようです。

なかなか、「コレ!」っていう方法はないようですね。。。。。。




  1. 2010/06/07(月) 16:46:31 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

お久しぶりです。HNこれで良かったかな? 
山岳ガイドの連携組織の中に「危機管理委員会」が作られています。
この組織名がどこだか、その理事とは親しいのですが聞いていません(名称を聞く必要を感じていないから)
そこで精力的に山岳遭難の事案の研究と検証をしています。その積み重ねの上に指針が作られています。
今は「ガイドレシオ」が出来たのではないかな?
たいてい文科省の中と思います。
  1. 2010/06/11(金) 05:48:02 |
  2. URL |
  3. 元山男 #rDWJSH4w
  4. [ 編集]

元山男さまへ。
お久しぶりです。

> 山岳ガイドの連携組織の中に「危機管理委員会」が作られています。

それは初耳です。

> そこで精力的に山岳遭難の事案の研究と検証をしています。
> その積み重ねの上に指針が作られています。
> 今は「ガイドレシオ」が出来たのではないかな?
> たいてい文科省の中と思います。

指針。
旅行業界の方は、業界団体のHPに出てました。
ガイドの側も作ってるんですね。
遅きに失した感が無きにしも非ずですが、きちんとしたものを出してほしいです。

しかし・・・・ガイド業界の話って、ネット上にはなかなか出てこないもんですね。。。。
営業用のサイトはいっぱいあるんですけどね。。。



  1. 2010/06/11(金) 19:28:46 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

ツアー登山アンケートの件

何とも驚きのアンケート結果です。ツアー登山について勉強中なのですが、この情報はつかんでいませんでしたので参考にさせていただきます。
平成21年に発展的解消!?をした旅行業ツアー登山協議会(日本旅行業協会と全国旅行業協会両団体の一部会員で構成する任意団体)のメンバーには少なくとも70社は名を連ねています。全てのメンバーがツアー登山を企画運営しているかどうかは不明ですが。
  1. 2010/06/25(金) 00:06:31 |
  2. URL |
  3. マイさん #-
  4. [ 編集]

Re: ツアー登山アンケートの件

マイさんさまへ。

トムラウシの件以来、なんだか大丈夫か?と、強く思うようになりました。
きちんとしているところはあるのでしょうが、アミューズのようなところもあるんでしょうね。
ただ、業者の良しあしを見分けるすべが今のところ、ほとんどありません。
観光庁が業者名と回答内容を全部公表したら、一つの指針になったかもしれませんね。


  1. 2010/06/25(金) 23:11:16 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

最近、中高年の登山愛好家グループの山行に同行させてもらっているのですが、そこではアミューズは料金は高いが無理をしないということで結構高い評価を受けていましたので、トムラウシ遭難の内容を知って愕然としました。マニュアルもろくにない業界なら支店によって営業方針も大きく違うのかもしれませんが。全国に組織を張り巡らせている山岳団体が組織をあげてアンケー調査をすれば、かねりその実態が明らかになると思うのですが、著名な組織や登山家は業界とも腐れ縁が有って難しいのでしょうかね。
  1. 2010/06/26(土) 11:01:39 |
  2. URL |
  3. マイさん #-
  4. [ 編集]

マイさんさまへ。

どうも業界全体が営利優先というか、ユルいというか。。。
国のアンケートですらこの程度ですので、山岳団体ではちょっと難しいかもしれませんね。
ガイド協会は利害が絡むので及び腰でしょうし。。。
他の団体に対しては「無回答」が多いような気がします。
  1. 2010/06/27(日) 12:47:13 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

アミューズというのはこの業界でレベル的には中の上という感じで決して低い訳ではありません。(業界全体が低いともいえますが)ではなぜさらにレベルの低いところが大きな事故を起こしていないかと言えば尾瀬とか富士とかメジャーなところが中心なので迷子はあっても事故は少ないのです。アミューズは中位ですが、難しい領域まで手を広げているということだと思います。
それが登山の持つ難しさで会社でなくとも、個人の登山者もそうして事故を起こしている方は多いです。
営利企業に営利を求めるなというのも難しい話ですが、東京ディズニーランドのように現場の行動の判断基準を明確にすれば良いと思います。ディズニーランドでは判断に迷ったら安全>礼儀>ショー>効率と決まっているそうです。だから9割近いアルバイトでも快適な運営ができ、働いている方にも働き甲斐があるのですね。
  1. 2010/07/01(木) 21:25:13 |
  2. URL |
  3. よかっぺ #1JQD0tfs
  4. [ 編集]

よかっぺさまへ。

>アミューズというのはこの業界でレベル的には中の上という感じで・・・

そのようですね。
ご指摘の通り、業界全体が低いということでしょうね。
ただ、アミューズに関して言うと、山そのもののレベルはそれほど低くないけれど、いったん事があった時の対応としては低いのかなと思います。

>それが登山の持つ難しさで会社でなくとも、個人の登山者もそうして事故を起こしている方は多いです。

そういう面、個人にもあるかもしれませんね。。。。
自分の身に置き換えて考えてみます。

TDLの例、よくわかりました。
まったく異なる業界のことでも、参考になることは多いですね。



  1. 2010/07/01(木) 23:21:56 |
  2. URL |
  3. 管理人 #MAyMKToE
  4. [ 編集]

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