山道を行く

カラダとアタマと心。 すべて働かせるのが山の魅力でしょうかね。

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【日々是好日287】 昨年の遭難者の統計 その1

警察庁HPに、毎年恒例の平成21年中における山岳遭難の概況が出てました。

例年だと7月アタマごろの発表なのに、なぜだか今年は1カ月ほど早い。。。。。
なんかあったのか?

ま、それはさておき、内容の方を。


発生件数1676件、遭難者数2085人、死者・不明者数317人。
いずれも過去最高だとか。
遭難者1602人と死者・不明者284人と、中高年(40歳以上)が、約8割を占めています。

過去10年で遭難者が591人増えていて、
「特に、40歳以上の遭難者数は467人増加している」
だそうで。。。。
467人って、増加分のほぼ8割なわけで、割合としては全体に占める割合とほぼ同じ。
40歳以上だけが増えたわけではないから、「特に」というほどのことはないような気が。。。

警察もマスコミも「中高年」という言葉が大好きですから。。。。

むしろ、死亡・不明のうちの89.6%と、行方不明者48人中の47人(97.9%!)が中高年だというほうが目を引きます。

ちなみに中高年の統計を発表し始めたのが、平成19年分の資料からで、今年ので3回目になります。



以下、手元にある資料と合わせて見ていきます。


 H9H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21
件数 815107711951215122013481385132113821417148416311676
人数 961134114441494147016311666160916841853180819332085
死亡・不明 197251271241243242230267273278259281317
負傷 419439555635615684677660716648666698670
無事 3456516186186127057596826959278839541098

件数・人数はほぼ増加の一途で、H9からほぼ倍になっています。
死亡・不明と無事救出も増加しているのですが、ちょっと趣が違うようです。
死亡・不明はほぼ1.5倍なのに対し、無事救出は3倍に。
負傷はH17から減少傾向にあります。

まとめて言えば、遭難者中に占める死亡・不明の割合はじわじわ減少。
負傷自体は近年減少中。
その分、無事救出の割合が増加している、という感じでしょうか。




さて、ちょっとショッキングな計算結果を。
遭難者に占める死亡・不明者の割合(%)を、中高年と非中高年で比較してみました。

H9H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21
中高年23.8620.4320.2918.1519.6117.9116.4119.0217.7816.6616.4716.3417.73
非中高年10.1713.2112.599.756.415.644.626.009.297.805.966.836.83
倍率2.351.551.611.863.063.183.553.171.912.132.762.392.59

中高年は近年、2割を切る状態、非中高年は5%強で推移しているようです。
注目して欲しいのは、倍率。
中高年が遭難した場合に死亡・不明となる確率、非中高年の1.5~3.5倍となりました。

簡単に言えば、中高年登山者が「帰らぬ人となる」確率は若い人の数倍、ということです。

もっともこれは、中高年も非中高年も同じ確率で遭難するという前提の上での数字です。
中高年の方が遭難する確率自体が高いということになれば、数倍では済まなくなる可能性もあります

数が増えていることも問題だとは思いますが、こちらの方も深刻な話だと思います。
もっとも、大多数の人は事故なく下山しているでしょうから、微々たる数字の比較に過ぎません。
が、中高年登山者の遭難を考える際に、頭に入れておくべき数字だと思います。




さて、ここからは4年分の数字しか持っていませんので、傾向や流れを追うにはムリがあると思います。
ですので、4年分をトータルして“現状”とします。

まずは目的別から。

全体 中高年非中高年項目内比率
人数割合人数割合人数割合 中高年非中高年
人数76961006115100156410079.6320.37
登山総計518867.56388063.45130883.6374.7925.21
登山427955.72325153.16102865.7375.9824.02
ハイキング4696.113495.711207.6774.4125.59
スキー登山2353.061302.131056.7155.3144.68
沢登り1091.42741.21352.2467.8932.11
岩登り961.25761.24201.2879.1720.83
山菜採り163221.25158725.95452.8897.242.76
渓流釣り1051.37911.49140.9086.6713.33
作業1572.041232.01342.1778.3421.66
観光1932.511302.13634.0367.3632.64
写真撮影841.09721.18120.7785.7114.29
山岳信仰991.29851.39140.9085.8614.14
自然鑑賞100.13100.1600.00100.000.00
狩猟240.31230.3710.0695.834.17
その他1872.441141.86734.6760.9639.04

登山総計は、「登山」から「岩登り」までの合計です。
趣味の登山をテーマとして考えるのであれば、この数字を見るのが妥当かもしれません。

全体で見れば、中高年が8割ですが、登山総計に関しては7割5分と、少し比率が下がります。
「登山」と「ハイキング」は、ほぼ7割5分。

最も注目したいのが、次の「スキー登山」。
中高年55%、非中高年45%と、ここが一番目立つ数字になっています。

「バックカントリー」なんて言われるブームの影響でしょうか。
自分自身では「山スキー」と「バックカントリースキー」の違いが全然分かりませんが。。。。
他のことでも結構多いのでしょうけれど、同じものを示すのに、後出しはたいていカタカナ言葉になる。。。
何でだろ?
んで、後出しのカタカナ言葉のケツの座り方の悪さといったら。。。

ま、そんなことはどうでもいいや、ということで次へ。

「沢登り」と「岩登り」。
沢は若干中高年が減り、岩は若干多い。

遭難確率が同じであるとすれば、それぞれの項目を楽しむ人の割合になります。
ここ何年かの登山者の趣向が、垣間見えるような気がしました。

さて、2番目に注目したいのが「山菜採り」。
全体の2割を占め、「登山」に次いで2位。
「登山」+「山菜採り」で75%、「登山総計」+「山菜採り」では90%。
いかにこの2項目が突出しているかが、わかります。

で、この「山菜採り」。
中高年の4分の1を占めています。
中高年登山者の遭難が多いという場合に、この部分は割り引いてみてもいいように思います。
「山菜採りの人」を「登山者」というには、ちょっとムリがあるような気がしますが。。。。
項目内比率で見ると、中高年が97%。
ほぼ全部が中高年といえます。
ここも特徴的な数字だといえそうです。


力尽きてきたので、今回はここまで。
続きは後日にします。

以下、昨年までの関連記事です。

2009年 日々是好日253 日々是好日254 日々是好日255
2008年 日々是好日207
2007年 日々是好日148
2006年 日々是好日67




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